サンデー健康応援講座
認知症予防体操「コグニサイズ」
認知症看護 認定看護師 原田 聖三(はらだ せいぞう)
日本は、2025年には認知症の人は700万人を超え、高齢者の5人に一人は認知症という時代を迎えようとしています。
そのため、認知症になってもその人らしく生活できる社会作りと共に、認知症を予防していくことが重要となります。
認知症の予防方法は確立されていませんが、健常または軽度の認知障害のうちに行うと効果があるといわれています。
7月に行ったサンデー健康応援講座では認知症予防体操「コグニサイズ」をご紹介しました。コグニサイズは国立長寿医療センターが作った言葉です。
英語で認知はコグニション、運動はエクササイズで、その言葉を掛け合わせたものです。コグニサイズは加齢とともに低下しやすい記憶や物事を最後まで上手に達成する力を効果的に向上させる事を目指します。
プログラムの内容は、頭を使った課題と体を使った課題を両方同時に行う事で、心身の機能を効率的に上げることができます。このプログラムを6か月間以上継続することで効果が期待できるようになります。
何より、コグニサイズにおいて重要な事は楽しむ気持ちを持つことです。
今回、参加された皆様にコグニサイズを体験していただきました。4人一組となり、腕振りと足踏みをしながら時計回りに1人ずつ順番に声を出して100まで数え、3の倍数に当たった人は声を出さず手拍子をする課題や 、
熊本県の童歌「あんたがたどこさ」を手拍子しながら歌い、歌詞の「さ」の部分だけ歌わずに膝を叩く課題など5つ行いました。
また、自宅で一人でもできるコグニサイズとして、ウォーキングをしながら100から7ずつ引き算をして、問題と答えを声に出して言い続けるなどの課題も紹介しました。
参加していただいた方々の多くは初対面でしたが、お互いが積極的に交流を持つ姿が見られました。また、コグニサイズは失敗しても、みんなが笑顔で課題を達成することができました。
コグニサイズの最も重要な楽しむ気持ちを感じて頂けたと思っています。
今後も高齢者の方に明るくいきいきと生活していけるようにコグニサイズのような予防対策方法を紹介していきます。お困りのことがありましたらお手伝いできたらと思います。