国立病院総合医学会





救命救急センター

救急・集中治療トレーニングコースとキャリアパス ~学びあい、教えあう~

当院の救命救急センター

生命にかかわる重症の病気やケガの患者さんを収容し、治療に当たる専門施設が救命救急センターです。厚生労働省の指定により開設され、現在までに全国で約150施設が設置されています。
当院の救命救急センターは、昭和59年(1984年)12月に開設された歴史あるセンターであり、京都府にある6つの救命救急センターの1つです。活動拠点は京都市のみならず、近隣市からの救急隊による収容要請にも原則、すべて応えるようにしています。12名の専従医が、各科の協力のもと、24時間365日、質の高い救急医療を提供しています。また、災害時には医療班(DMAT)を派遣できるような体制も整備しています。

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活動内容

生命にかかわる重症の病気やケガの患者さんを24時間監視体制のもとICU(集中治療室)で治療にあたります。
主に対象となる疾患は、以下の通りです。
 ・交通事故や高所からの落下による重度多発外傷・骨折
 ・アルコールなどの薬物・農薬その他の毒物による急性中毒
 ・熱湯・火炎・化学物質などによる広範囲熱傷
 ・急性心筋梗塞・急性大動脈解離などの重症心疾患
 ・脳卒中・脳出血などの重症頭部外傷
 ・人工呼吸管理を必要とする肺炎・喀血などの重症呼吸不全
 ・吐血・下血などの消化管出血
 ・心肺停止
急性期治療に関しては、救急科が窓口となり初期対応を行い、急性心筋梗塞であれば循環器内科、頭部外傷であれば脳外科、消化管出血であれば消化器内科、骨折であれば整形外科、肺炎であれば呼吸器内科と、各専門診療科と協力しながら治療を行っていきます。各専門診療科との密接な協力体制が確立されているため、どんな疾患でも迅速かつ適切な治療が可能です。

教育活動

救急医療においては、どこの病院を受診されても、同じような医療が受けられることが大事だと考えています(医療の標準化)。実際の現場で学んでいくということももちろん大事ですが、擬似体験(シミュレーション)を通した勉強も大事であると考えています。心肺蘇生法(ACLS、ICLS)、外傷診療(ITLS、JATEC、JPTEC)、内科系救急疾患対応(JMECC)、集中治療系(FCCS)、集団災害対応(MCLS)など、様々なコースがあり、それぞれのコースにオフ・ザ・ジョブ・トレーニングとして積極的に受講、もしくはインストラクターとして教育に関与するように努力しています。さらに、関連する学会(救急医学会、集中治療医学会、内科学会、外科学会など)に参加し、症例報告や研究発表も行い、救急医学の研究・発展に必要な知識や技術を習得するように努力しています。

教育活動  普段は緊張しないこの人も多少緊張?

ICLSうずら野コース

病気やケガなどが原因で、突然心肺停止となった患者さんも年間100人ぐらい搬送されています。心肺停止に陥った場合、5分間以内に人工呼吸や胸骨圧迫(心臓マッサージ)などの心肺蘇生術が開始されないと、たとえ心拍が再開したとしても、脳に何らかの障害が残ってしまうと言われています。119番通報から救急車が現場に到着するまでの平均時間は京都市内で5~6分です。救急車が到達するまでのこの数分間に、そばにいた人が基本的な心肺蘇生を実施することが出来るかどうかが、患者さんの救命にかかっていると言っても過言ではありません。
私たち救命救急科のスタッフは医療従事者を対象とした心肺蘇生法の講習を定期的に開催しています。この講習会では救急医学会等が認定したインストラクターが指導を行います。これからは一般市民への心肺蘇生法の啓蒙活動も予定しています。心肺停止患者に遭遇した場合、適切な処置を施すことができますか?是非心肺蘇生法を覚えてください。われわれも喜んで協力させていただきます。

ICLSうずら野コース ICLSうずら野コース
一番基本となる胸骨圧迫をしっかりと! ICLSシナリオステーション中。
みんなで患者さんを助けるのだ!
   
ICLSコース
ICLSコース終了後。みんなの達成感に満ちた顔がいいですね。

施 設

救急部は患者さんが搬入された際の初療処置を行う「救急外来」と、入院治療を行う「救命救急センター」から構成されています。
救急外来では人工呼吸器の他、各種生態監視モニター(患者さまの血圧や脈拍等を監視する装置)を用いて重症患の初期対応や診断を行っています。2名までの患者さんであれば併行して治療可能です。初期対応により入院が必要と判断した患者さまを収容する施設が「救命救急センター」です。ここは急性期の患者さんの治療を専門に行う病棟で、24時間体制で患者さんの管理にあたります。最重症の患者さんを収容するベッドを8床と、比較的容態の安定した患者さんを収容するベッド22床の合計30床からなります。人工呼吸器や緊急透析などの機材、集中管理用の各種モニター装置(血圧・脈拍・心電図等を記録します)、超音波診断装置(心臓や腹腔内臓器をベッドサイドで検査できます)、血圧ガス分析装置、ポータブルレントゲン装置、内視鏡(気管支鏡や消化器内視鏡)を用いて、重症患者さんの呼吸・循環器管理を行っています。

救命救急センター 風景
   
   

救命救急センターの業績

救急外来を受診する患者は年々増加していて、年間13000人を超えています。
更に、救急車で搬送される患者数も年々増加を続けています。2014年度には年間4500件を超えています。

救命センターの運営方針

救急外来の特殊性をご理解いただき、ご協力をお願いいたします。
1. 重症患者を最優先して診察します。
外来受診される患者の病状を医師または看護師が評価し、緊急性があると判断した患者は受付順にかかわらず優先的に診察をいたします。重症患者の診察や処置で時間を要する場合は、かなりの時間お待ちいただくことがありますので、ご了承願います。
2. 救急外来は当番医や当直医による診察です。
救急外来は各科の当番医や当直医による診察となり、診察までに時間を要することがありますので、ご理解いただきますようお願いします。
また、検査や処置も緊急に可能なものに限らせていただきます。
3. 入院や検査の要否は医師により判断します 。
入院や検査の必要性は医師の判断により決定させていただきます。
病状によっては他院を紹介させていただくこともあります。
4. 再度、各科の外来受診をしていただきます 。
救急外来を受診された患者は原則として次の診療日に各専門科外来を受診していただきます。したがって、投薬期間は次の診察日までとなります。定期処方は出来ませんので、ご了承願います。また、夜間・休日の診断書発行はできません。
救急外来診療を円滑におこなうため、下記に該当する方の診察はお断りする場合があります。
1. 暴力行為をする方(直ちに警察へ通報します)
2. 大声を出すなど、他の患者さんが不快に感じる行為をする方
3. その他、診察に支障をきたす行為をする方

京都医療センター救命救急科では、医学生の病院見学を多数受け入れています。
当救命救急センターでは、救命救急科の専任医師として勤務すると同時に、希望する診療科で臨床修練を経験することが可能です。また、外科系、内科系も一切不問です。更に、3年以上の臨床修練を行えば日本救急医学会の会員であることを条件として、日本救急医学会専門医の申請資格を取得する事が出来ます。
将来、救命救急医療を志している方、重症病態患者の全身管理やこれに伴う手技の習得に興味のある方、救命救急センターをちょっと覗いてみたい方、ぜひ救急医療の現場を体験してみてください。
希望される方は、ご遠慮なくメールまたは電話でご連絡ください。

お問合せ
別府 賢 sbeppu@kyotolan.hosp.go.jp

 
DMAT出動風景  

スタッフ紹介



救命救急科科長
救命救急センター長

西山 慶

◆専門
救急医学
◆認定・専門医等
日本救急医学会指導医
日本循環器学会専門医
日本集中治療医学会専門医
日本集中治療医学会 CCU委員会 委員
日本救急医学会 学会主導研究評価特別委員会 委員
日本循環器学会 蘇生科学小委員会 委員
FAHA
京都府高度救急業務推進協議会 委員

京都大学医学部 臨床教授



救命救急センター医長

笹橋 望

◆専門
救急医学
◆認定・専門医等  
日本救急医学会指導医
日本外科学会認定医
日本胸部外科学会認定医・指導医



救命救急センター医長

別府 賢

◆専門
麻酔・集中治療 感染症 救急医学
◆認定・専門医等  
日本救急医学会指導医 
日本集中治療医学会専門医 
日本麻酔科学会指導医・専門医・認定医 
麻酔科標榜医 
JATECインストラクター 
FCCSインストラクター
ICLSインストラクター/ディレクター



救命救急センター医師

田中 博之

◆専門
救急医学 呼吸管理 災害医療
◆認定・専門医等
日本救急医学会専門医
日本集中治療医学会専門医
日本内科学会内科認定医/総合内科専門医
日本医師会認定産業医 
呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医
JATECインストラクター 
ITLSインストラクター 
JPTECインストラクター 
ICLSインストラクター/ディレクター 
JMECCインストラクター/ディレクター
日本DMAT隊員・統括DMAT



救命救急センター医師

濱中 訓生

◆専門
救急医学 放射線医学 IVR
◆認定・専門医等  
日本救急医学会専門医



救命救急センター医師

上田 忠弘

◆専門
救急医学 内科学
◆認定・専門医等  
内科専門医



救命救急センター医師
(麻酔科兼任)

水津 悠

◆専門
救急医学 麻酔科学 集中治療学
◆認定・専門医等  
日本麻酔科学会専門医



救命救急センター
診療看護師

川尻 一弥





救命救急センター
スペシャル
メディカルクラーク

村上 雅代




臨床研究

研究名 代表者名 承認番号 期間
日本集中治療医学会主催のICU入室患者登録システム事業 田中 博之 13ー107 2014.4.1~
肺炎の多様性解明と基礎疾患病態に基づく予防・治療法確立に関する研究 志馬 伸朗 14-011  
心拍再開した院外心停止患者における頭部CTの灰白質と白質のCT値による神経学的予後予測に関する研究
http://www.nho-kumamoto.jp/kyukyuiryou/ctr.html
西山 慶 15-138 2016.6~
広範囲熱傷の初期輸液に関する多施設共同無作為化非盲検比較対照試験 西山 慶 15-139 2016.7~