当院通院中または入院中の方を対象に、主治医からの依頼を受け、一般歯科治療、周術期口腔管理、口腔ケアなどを行っています。
　主疾患の治療過程では様々な口腔トラブルが発生します。例えば、長期間歯科受診できず虫歯や歯周病が進む、体重減少により入れ歯が合わなくなる、抗がん剤治療やステロイド療法により口内炎や口腔カンジダ症が生じる、禁食により口腔乾燥が進む、等が挙げられます。
　これにより、「咀嚼・嚥下」「発音・会話」「呼吸」などが障害され、時に主疾患の治療自体に影響を及ぼすこともあります。当科では、このような口腔トラブルに対し、応急処置にとどまらず専門的に介入しています。例えば、抗がん剤治療やステロイド療法を予定している方に対して、口腔トラブルを予防するよう治療開始前から口腔管理を開始します。抜歯が必要な場合は抜歯後の入れ歯修理や作成を行い口腔ケアも進めるよう治療方針を検討します。
　周術期口腔管理にも積極的に取り組んでいます。手術後の感染予防（特に肺炎予防）を目的とし術前から術後にかけて口腔ケアを行い、また術中の歯の損傷予防のためマウスピース作成や抜歯を検討しています。
　その他、誤嚥性肺炎予防を目的とした口腔ケア、リハビリテーションの一環として口腔機能の向上・維持を目的とした歯科治療や口腔ケア、も特色として挙げられます。
　また、いびき外来で口腔内装置適応と評価された方に対し装置を作成し、専門外来を歯科的にサポートしています。

（2019年度～2022年度）

呼吸サポートチーム（RST）、栄養サポートチーム（NST）、緩和ケアチーム
リハビリテーションカンファレンス、摂食カンファレンス、緩和ケア病棟多職種カンファレンス
嚥下造影（VF）、嚥下内視鏡（VE）