国立病院機構災害医療センターは自然災害やNBC災害などの人為災害にも備えている施設ですが、平時には地域の中核的総合病院として機能しています。
国立病院として、政策医療である癌、脳血管障害・心疾患、生活習慣病、新興・再興感染症の対応のほかに有害化学物質、大規模災害にも24時間体制のもと、救命
救急センターと23の診療科で対応しています。研修ではプライマリー・ケアにとどまらず、皆様が将来進む専門領域に加えて、地域社会と連携して疾病の予防、社会復帰に至
る包括的医療を学べる機会もあります。
救命救急センターでは、患者様の急変や重篤な症状に対し研修医自身が適切に診断し初期治療ができるようになるため
に、豊富な症例をもとに指導医からAdvanced Cardiovascular Life Support(ACLS)やJapan Advanced Trauma Evaluation and Care(J-ATEC)
に準じた教育を受けます。それらは救急医療や重篤な 病態に優先順位をもって迅速に初期治療が実施できる確実な知識・技術の習得を意味します。これは将来どのような
専門領域を専攻する上でも医師として備えなければならない基本的な資質です。
研修プログラムには必修プログラムの他に選択プログラムがあります。研修の効果を
向上させる目的で各診療科の到達目標を設定し、目標達成度を研修医による自己評価と指導医による評価を相互に行います。これらの評価を定期的に研修内容にフィード
バックすることで効率的な研修体制の確立を目指しています。また、研修医全員に宿舎が提供されることは当施設の特徴です。
初期研修の終了後には各診療科の
専門医資格取得を目指した後期研修(レジデント研修)が必要になりますが、当院ならびに他の国立病院の各診療科の必要医師数とマッチングした数のレジデントを後期研
修として採用を予定しています。このほかに本邦で初の災害医療センターとして災害医療のセミナーや訓練がおこなわれています。
多くの研修医の皆様が当院の研
修医プログラムに応募されることを歓迎します。
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臨床研修プログラム概要
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研 修 内 容(一年目)
| 消化器内科 |
| 消化器科は上下部消化管、肝胆膵など多様な疾患の診療に携わっているので、多くの症例を研修中に経験することが可能です。当科は消化管疾患の内視鏡治療、肝癌などのカテーテル治療、エコーガイド下経皮的治療などに積極的に取り組んでおり、研修医はこれら疾患の入院患者の主治医として診断、治療方針の決定を指導医らと共に担当します。内視鏡治療やエコーガイド下の検査肝癌治療などの介助に加わり、ルーティーンの腹部超音波検査や腹水穿刺などは指導医らと共に行います。内視鏡治療は胃癌、大腸癌、食道静脈瘤、閉塞性黄疸、上下部消化管出血などが対象で症例数は豊富です。
また、肝疾患症例も肝癌を中心に多数入院があります。2年目の研修期間には更に腹部CT、腹部超音波などの画像診断の習熟、内視鏡の基本操作の習得に力を入れております。指導医:川村上市(消化管)平田(肝) スタッフ:高林長船
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| 循環器内科 |
| 当院は災害医療の基幹病院であるのみならず、3次救急病院として多摩地区の中枢病院として機能しておりますが、東京都CCUネットワークにも加盟しており、急性心筋梗塞・急性心不全などの重症循環器疾患の患者さんを数多く診ることができると思います。スタッフは医員が6人、シニアレジデント4人の10人体制であり、上級医とレジデントで組んでチーム医療を行うとともに、全体としては、毎朝8時からのモーニングカンファレンス、月曜日のケースカンファレンス・抄読会、水曜日のシネカンファレンスなどで治療の標準化を図っています。2007年のPCI件数は334件、急性冠症候群患者は124人でした。また、昨年からアブレーションなどの不整脈治療件数も増加しており、アブレーション件数は55件、ペースメーカー植込み件数が66件、植え込み型除細動器・心室再同期療法6件でした。2008年9月からはロータブレーターの認定施設にもなり治療の幅が広がっています。今年改定予定の“医者のすすめる専門病院”にも当院循環器科は選ばれています。アフターファイブについては、年一回の屋形船納涼会、スキー旅行、四季おりおりの懇親会を行いリフレッシュにも努めています。 |
| 神 経 内 科 |
| 当科では、救命救急を中心とした病院の性格上、急性発祥で重篤な状態に陥る疾患を扱うことが多い。主な疾患としては、脳血管障害、特に脳梗塞が多い。その他、脳炎、髄膜炎等の中枢神経系感染症、および、ギラン・バレー症候群などの抹消神経疾患や、脊髄血管障害などがある。これらの疾患の診断・検査・治療を習熟する。 |
| 代謝・内分泌科 |
| メタボリック症候群が注目されている。糖尿病、高血圧、高脂血症は生活習慣病の代表的な疾患であり、脳梗塞・心筋梗塞などの動脈硬化性疾患の予防にはこれらの病気の治療が重要であり、最近は政府をあげての運動となっている。
特に糖尿病患者は増加の一途をたどっており、どの科を専攻しても必ず遭遇す
る。当院は糖尿病学会教育認定施設であり、糖尿病の正しい診断、病態、食事
療法、経口剤、インスリンの使用法などの治療について正しい方法が会得でき
る。症例も軽症からケトアシドーシスまで幅広い症例について研修が可能であ
る。また甲状腺疾患、副腎疾患、下垂体疾患などの内分泌疾患の診断・治療に
ついても研修する。 |
| 血 液 内 科 |
| 特色 当科では白血病、リンパ腫および多発性骨髄腫に対する化学療法、重症型再生不良性貧血に対する免疫抑制療法を中心に治療を行っています。また、造血幹細胞移植については、自家移植およびHLA適合血縁者間移植も行っています。日本血液学会認定施設であり所定の研修を行なえば専門医も取得可能です。
症例数・治療 血液内科の入院数は20人前後で、年間延べ入院患者数は200人ほどです。また平成19年度の新患数(入院)は、急性白血病15例、悪性リンパ腫17例、多発性骨髄腫7例、再生不良性貧血2例などです。★白血病は、日本成人白血病研究グループ(JALSG)に基づいた化学療法を行っています。★悪性リンパ腫は、的確な診断を行った後に治療法を決定しています。難治例では、自家末梢血幹細胞移植を用いて根治を目指しています。★多発性骨髄腫は、65歳未満の条件が整った症例では自家末梢血幹細胞移植を行っています。★再生不良性貧血は、厚生労働省難治性疾患研究班に基づき免疫抑制療法などを行っています。医師紹介 竹迫直樹(北海道大学平成4年卒)、能登俊(北海道大学平成4年卒)
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| 呼吸器内科 |
| 各種呼吸器疾患(肺炎、喘息、吐気腫、間質性肺炎、サルコイドーシスなど)についての病態生理を理解し、胸部X線の読影を熟知し、気管支鏡検査などの検査および呼吸器管理や薬物療法について研修する。 |
| 脳神経外科 |
| 日常診療および救急医療で遭遇する頭部疾患、(脳血管障害、頭部外傷、脳腫瘍など)に適切に対応できるようになるための基本的な診断能力、治療方針の決定ができる実行能力修得を目標とする。2年目の研修者はさらに低侵襲の外科治療・血管内治療・低体温療法など最新の治療方法の学習、脳外科的プライマリケア(穿頭・脳室外誘導・開頭操作の手術を含む)の手術手技の修得に努めるものとする。 |
| 救命救急センター |
| 救命救急科は、2次・3次救急患者の初診から、診察や諸検査を通しての鑑別診断・確定診断と手術等の根本治療、他の専門科へのコンサルテーション、集中治療室や一般病棟での治療を担当しております。豊富で多様な症例を通して、研修一年目の3ヶ月間の研修では、自ら救急患者の初期診療や鑑別診断が可能となること、適切に上級医や他の専門科医に対して適切に情報交換やコンサルテーションができることを学びます。もちろんチーム医療が原則となりますので、チームの一員として活動できることが目標となります。研修2年目の自由選択では、研修期間に応じてさらに高度な緊急内視鏡や手術・透析などの診断・治療手技を学ぶことが可能となり、またJATEC,JPTEC,ACLSの標準化プログラムの参加が可能となります。救急医療は、どこの専門分野でも今後生涯にわたり必要な知識・技術ですから限られた期間にできるだけ多くの経験を積むことが重要と考えられます。 |
| 消化器・乳腺外科 |
| 1.外来および入院患者の診察法 2.消毒法 3. 麻酔法 4.術前・術後の処置 5.救急処置法 6.手術一般の介助 7.外科的検査等研修を目標として実施するほか剖検立ち合い、外科抄読会、症例検討会参加。 |
| 整形外科(選択) |
| 1.整形外科疾患の診察法 2.特殊検査、X線造影法、関節鏡などの技術修得 3.一般創傷処置、骨関節損傷の処置法 4.手術の介助 5.症例検討会への参加。 |
| 泌尿器科(選択) |
| 当院では副腎腫瘍、尿路悪性腫瘍(腎癌、腎盂癌、尿管癌、膀胱癌、前立腺癌、精巣癌など)、尿管結石、尿路感染症、前立腺肥大症、性機能障害など広範な泌尿器科疾患を対象とし、加えて腎不全に対する透析療法にも取り組んでいます。主な手術は膀胱癌や前立腺肥大症に対する経尿道的内視鏡手術ですが、進行性膀胱癌に対する膀胱全摘術・代用膀胱造設術や副腎腫瘍、腎臓癌、腎盂尿管癌に対する腹腔鏡手術など先端の治療も積極的に取り入れています。他に慢性腎不全に対する内シャント造設術も実施し、近年では前立腺癌に対する前立腺全摘除術も増加傾向にあります。研修は初期臨床研修1年目の外科研修期間12週間のうち3週間および2年目の希望科目研修期間28週間のうち4週間以上が選択可能です。研修期間中、研修医は診療チームの一員として指導医のもと泌尿器科疾患の概要、基本的診察法、検査法、治療法、疾患の評価方法を修得し、治療計画の立案を行います。また泌尿器科的救急疾患の対処法についての修得も目標としています。将来、泌尿器科を希望する研修医は当院で後期臨床研修が可能です。 |
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研 修 内 容(二年目)
| 麻酔科(必修) |
| 手術室における麻酔管理を経験することにより、臨床医に必要な緊急時の気道確保、挿管を身につける。また、一次救命処置、二次救命処置、外傷初療処置のシュミレーションを行って、救命処置を学ぶ。患者の麻酔管理を行い、術前管理、術中管理、術後管理、疼痛管理を経験する。 |
| 小児科(必修) |
| 指導医のもとで、4週間(希望者は8週間)研修を行う。外来および乳児健診に参加し、入院患児の主治医を担当する。また、週1回夜間救急外来を経験する。当院の小児科臨床研修マニュアルに基づき、小児の特性を理解し、採血・点滴などの基本的手技ができる、発熱、腹痛、喘息、痙攣など急性期症状の診断と適切な対応ができる、患児および保護者と適切な関係を築くことができることが目標である。興味深い症例では、学会発表などを積極的に行う。 |
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研 修 内 容(二年目選択科)
| 皮 膚 科 |
| 皮膚疾患一般について病態生理、診断・治療法などに関しての実地研修を行う。 |
| 眼 科 |
眼科診療は、外来が中心となり眼科基礎的診察手技の修得には時間がかかる。そのため、将来眼科を専攻する希望がある時には3ヵ月の研修が望ましい。基本的には、外来スタッフから基礎的な眼科知識の講義を受けつつ、指導医師のもとに研修を受ける。
- 1. 一般眼科検査(視力検査、最隙燈顕微鏡検査、眼底検査など)の研修。
- 2. 外来初診患者を受け持ち、問診、診察・検査、治療を共同しておこない、所見の取り方、眼科特殊検査(視野検査、複像検査、蛍光眼底撮影など)、小手術、光凝固などの適応や方法を幅広く学ぶ。
- 3. 入院患者の診察、処置、眼科手術に立会い、眼科手術の適応と方法、患者管理を学ぶ。
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| 耳鼻咽喉科 |
| 当科では耳鼻咽喉、気管食道疾患全般にわたり診察を行っているが、「めまい」「難聴」「補聴器」「中耳炎」「音声言語嚥下」の各専門外来を設けており、手術は鼓室形成術、喉頭微細手術などmicrosurgeryから鼻内内視鏡下、鼻副耳腔手術まで、幅広く対応している。ローテイトで当科の研修を行う場合には、所見の取り方、基本的な処置や検査の適応や方法などについて幅広く学ぶことができる。 |
| 放射線科 |
| 研修内容は、期間により異なるが、3カ月以内の短期間の場合、日常診療に良く遭遇する疾患について、単純X線写真を中心に、CTなどの基本的画像診断に習熟し、セルジンガー法や画像ガイド下穿刺といった基本手技の修練となろう。 |
| 心臓血管外科 |
| 外科疾患患者の基本的な術前・術後の管理および手術手技を経験した後に、心臓・大血管患者の術前・術後管理、心臓カテーテルの基本手技、助手として手術に加わり臨床的な解剖知識の確認・応用および基本的手術手技を指導医師のもとで修練する。その他に循環器科とのカンファレンスに参加、学会活動に積極的に参加し発表の方法・論文作成等の指導を受ける。 |
| 呼吸器外科 |
| 当院では、胸部外科学会、呼吸器外科学会、気管支学会、呼吸器学会(外科系)の認定施設である。研修期間中の目標は、呼吸器外科に関する基本的知識、画像診断、気管支鏡検査、手術手技(開胸・閉胸・胸腔ドレナージ)等である。 |
| 形成外科 |
| 当科は緊急、予定合わせて500例超の手術を行っている。研修内容としては、受け待ちの患者の診察、検査、処置、治療を行い、重症熱傷について全身管理及び局所管理を学ぶ。手術には助手として参加し、さらに指導医のもとで形成外科手術手技の修得に努める。 |
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