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麻酔科


麻酔とは

人の体にメスを入れるには、一定の時間、無痛の状態を作り出す必要があります。そのために行う医療行為を麻酔といい、大きく分けて全身麻酔と区域麻酔(局所麻酔とも言う)があります。

全身麻酔というのは麻酔薬を脳に作用させて、意識をなくし、痛みの感覚をなくし、手術の妨げにならないように体を動かなくします。この3つの作用によって手術という刺激から患者さまを守り、円滑な手術を行うことが出来ます。

これに対して区域麻酔は手術を行うにあたり必要な部分だけに麻酔をかけます。脊椎麻酔、硬膜外麻酔、神経ブロック、局所麻酔などがそれにあたります。また、全身麻酔と合わせて行う場合も少なくありません。

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手術麻酔の実際

1.まずは基礎麻酔から

予定手術の場合、手術室入室のおよそ1時間~2時間前に「基礎麻酔」という飲み薬を飲んでいただきます。これは手術前の緊張感をほぐすのが目的です。
人によっては眠くなったり少し血圧が下がったりする場合がありますが、これらは通常問題ありません。

2.そして手術室へ

手術室へは看護師がストレッチャーや車椅子などでお連れいたします。ただし小さなお子さまなどの場合、手術室入り口まで親御さんに付き添っていただく場合もあります。
入室後はまず安全を期す為に血圧や心電図などのモニター類をからだに装着せていただきます。そして全身状態に大きな異変がなければ麻酔をかけ、手術を受けることになります。

3.全身麻酔の場合

まずは点滴から麻酔の薬を投与します。ただしお子さまの場合、点滴が苦手な子もいらっしゃるのでその場合はガスの麻酔薬を口から吸入して眠ってもらいます。
患者さまが入眠された後は徐々に麻酔を深めていき、そして完全に無痛、不動状態になったのを確認して手術を始めてもらいます。

4.脊椎麻酔と硬膜外麻酔

いわゆる下半身麻酔といわれているもので、この方法自体では意識がなくならないのが特徴です。
背骨の中の脊髄のすぐ近くにある「硬膜外腔」と呼ばれる部分(硬膜外麻酔の場合)、あるいは「くも膜下腔」と呼ばれる部分(脊椎麻酔の場合)にそれぞれ局所麻酔薬を注入し、その神経が支配している体の部分の鎮痛を得る麻酔法です。

硬膜外麻酔のメリットは、硬膜外腔に細いカテーテルを留置することで長期間にわたって局所麻酔薬を注入でき、手術後の鎮痛にも用いることが出来るという点です。

これに対して脊椎麻酔は非常に少ない局所麻酔薬の量で早く効き十分な麻酔作用を得ることができる反面、 およそ2時間で効果が消失します。
ですから最近ではこの脊椎麻酔と硬膜外麻酔を併用しそれぞれの利点を生かして麻酔管理を行っています。そしてこれらの下半身麻酔の効果が十分得られた時点で軽い全身麻酔薬で眠り、手術中は意識がなくなることになります。


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手術中-術後

1.手術中

全身麻酔に用いる麻酔薬は呼吸を抑制する作用を有するものがほとんどです。そのためこれらの薬剤を用いる全身麻酔中はやがて十分な呼吸ができなくなり、そのままでは生命を脅かす状態になってしまいます。
これがいわゆる麻酔のトラブルとして最も危険なものであり、この状態を回避するために麻酔科医は患者さまが麻酔状態にある間、酸素を投与しながら気道を十分に確保し、安全に手術ができるようにしているのです。

そのためほとんどの全身麻酔の場合、気管挿管という行為を行っています。また人によっては全身麻酔薬や手術中の出血などで極度の血圧低下を起こす場合があります。それに対しても手術中を通してわれわれ麻酔科医がしっかりと血圧や体液の管理をいたします。

2.手術が済んだら

近年の全身麻酔薬は投与を終了するとおよそ10分から30分で目が覚めてきます。 麻酔薬で一生目が覚めなかった、などということはありません。

3.術後の痛み

全身麻酔を受けられた方の場合、麻酔が切れると傷が痛みます。したがって全身麻酔から目が覚める前に、消炎鎮痛剤などの痛み止めを点滴したり坐薬をいれこれを予防します。

また硬膜外麻酔を受けられた方は術後も引き続き持続硬膜外ブロックを行い、傷の痛みを予防します。
これに加え開腹手術など大きな手術を受けられた場合には、患者さま自身が痛いときに痛み止めを使えるPCAという方法を 用いる場合もあります。

4.麻酔による合併症

全身麻酔後の合併症で最も多いのは術後の「のどの痛み、違和感」です。多くの場合半日から一日程度で 改善しますが、まれに数ヶ月にわたって「声が出しにくい、かすれる」といったケースもあります。
声を出す声門が気管挿管によって少なからず傷ついたために起こるもので、いずれ改善します。

硬膜外麻酔や脊椎麻酔の合併症として、神経を針でさわったために麻酔の効果がなくなった後でも、足がしびれたり、痛みが残ることがごく稀にあります。また手術の後に頭痛や吐気を生じる人があります。

ほとんどは一週間ほどで治りますが、まずは主治医に伝えて麻酔科まで連絡してもらって下さい。 麻酔科で診察し対処いたします。
また清潔操作で行いますから感染を起こすことはまれですが、合併症としてあり得ることは知っておいて下さい。


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スタッフ紹介

麻酔科部長
麻酔科医長
伊 藤 壮 平 日本麻酔科学会 麻酔科専門医・指導医
麻酔科医師 関 口 由香里  
麻酔科医師 野 路 麻 美  
麻酔科医師 仁 木 有理子 日本麻酔科学会 麻酔科専門医・指導医
麻酔科医師 村 松 明日香 日本麻酔科学会 麻酔科認定医

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