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呼吸器外科


受診される方

 外来は毎週火曜日と木曜日に行っており、急を要する状態の患者さまについては随時診察させていただきます。
 初診の方はあらかじめ電話でご連絡いただければ、比較的待ち時間の少ない時間帯へご案内いたします(ゆっくりとお話をさせていただきたいので一番最後の診察となることもあります)。
 また近隣の北里大学病院や他施設へのセカンド・オピニオンを希望される患者さまはご気軽にお声かけ下さい。

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対象となる疾患

胸部腫瘍性疾患

肺がん 転移性肺がん 縦隔腫瘍  

嚢胞性肺疾患

肺気腫 自然気胸    

胸部炎症性疾患

肺化膿症 肺真菌症 膿胸    

その他

肺胸部外傷 手掌多汗症      
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特色

 呼吸器外科は当院アレルギー・呼吸器科、北里大学医学部呼吸器センターと連携し、診断・治療を行っております。
 呼吸器外科の対象疾患は、肺悪性腫瘍(原発性肺癌)、転移性肺腫瘍、気胸、膿胸、縦郭腫瘍、手掌多汗症などです。
 呼吸器外科手術件数も軒並み増加傾向であり2019年度は100例を超えました。

 【肺悪性腫瘍(原発性肺癌)】
基本的にはガイドラインに準じ治療方針を決定させていただいております。手術適応のある肺癌に関しては『初診日からどの病院よりも早く手術する』をモットーに、当科初診から手術までの日数の短縮を心掛けております(なお合併症のある患者様に関しては、慎重に手術に関しての検討を行います)。手術治療は主に胸腔鏡を用いた手術を行っており、2018年4月から早期肺がんに対する完全鏡下肺葉切除術を導入し、より患者さまの負担の少ない低侵襲手術を心がけております。
 2019年度の手術適応の肺癌患者様の当科初診日から手術日までの平均日数は21日で、そのうち最短の患者様は5日で、平均在院日数(入院期間)は6.5日でした。
 手術に関する質問等がありましたら気軽にお尋ね下さい。
 また病状が進行しガイドラインから外れてしまった患者さまについては個人個人のライフスタイルや希望も考慮し、外来通院にて緩和医療を含めた最良の治療方針を提案・相談させていただきます。希望を失わず日常生活を送れるように地域の開業医の先生方と協力しサポートいたします。
 当院には緩和ケア病棟はありませんが、緩和ケア認定看護師を中心とした緩和ケアチーム(医師、薬剤師、臨床心理士、栄養士)により種々の相談も受けることが可能です。

 【自然気胸】
 背の高いやせ型のイケメン男性?に多い疾患で、突然の呼吸苦や共通で発症します。成長期に形成された肺のう胞(風船)の破裂が原因です(肺のパンク)。毎日呼吸(含、咳やくしゃみ)をしているのに、なぜ突然破裂するのか?解明されておりません。基本的には悪い病気ではありませんが、胸腔内に漏れた空気が多いと、2次的に心臓を圧迫して、不整脈が出たり血圧が低下したりすることがあります(緊張性気胸)ので、我慢せずすぐに医療機関を受診してください。胸部レントゲン写真で診断が可能です。肺のつぶれ方(虚脱)が大きい場合には、細い管を入れて胸腔内の空気(圧力)を抜く処置が必要となります(胸腔ドレナージ)。
 手術適応は、持続する気漏、繰り返す気胸、画像上明らかな肺のう胞を認める、両側気胸、血気胸などです。経過良好であれば術後2~3日での退院となります。治療を含め可能な限り迅速な対応をさせていただきます。治療を含め可能な限り迅速な対応をさせていただき、早期の社会復帰を目標としております。

 【手掌多汗症】
 交感神経の過緊張により手掌の汗(手汗)が多く出て、日常生活に支障をきたす状態です。緊張状態となり交感神経が優位になると、“手に汗握る”、“目をカッと見開く”、“ドキドキする”ような変化が起こります。交感神経は自律神経なので自分ではコントロールできず、リラックスの時に優位となる副交感神経とはちょうど天秤に乗っかっているようにバランスがとられています。
 手掌多汗症の方は、幼少期から手汗のために“ピアノの鍵盤が濡れてしまう”、”試験の解答用紙がビチョビチョになってしまう“、相手に不快な思いをさせてしまうために”手が繋げない、握手が出来ない“などの悩みを抱えているようです。
 緊張すれば汗が出ることは普通の反応ですが、他の人よりも”多感”(ナイーブ;繊細)な状態と考えられます。
 治療としては、一般的には最初に皮膚科で制汗作用のある塩化アルミニウム軟膏や抗コリン薬などの治療が行われます。それでも十分な効果が得られない時には胸腔鏡下交感神経遮断術の検討がされます。
 全身麻酔下でわきの下に5㎜の傷を2か所開けて、胸腔内を走る交感神経を2-3か所で切除(遮断)します。片側約30分の手術です。術直後より手掌の発汗は止まり、掌がポカポカしてきます。これまで悩まれてきた手汗からは解放され、ご満足いただけます。しかし術後に問題となるのが代償性発汗(これまで出ていた手の汗が他の場所に移動し、他の部位の汗の量が増えるという現象)で、どこに汗が増えるか予測できません。大腿(太もも)の裏に代償性発汗が現れてしまい、電車などで座った後は失禁したような状態になり、困っている方もおられるようです。代償性発汗は必ず起こるというわけではなく、起こらない方もいます。
 また前述のように交感神経は、汗を出すためだけの神経ではありません。比較的若い方の受ける手術で、導入後約20年と歴史の浅い手術なので、加齢後の状況など長期的な成績は不明です。
 以上のようなことを考慮すると、単純におすすめできる治療法ではありませんので、外来で十分な相談をさせて頂きます。
 手術時間は短く、侵襲の少ない手術ではありますが、全身麻酔が必要な手術です。術後の経過観察のため、当院では日帰り手術ではなく、入院で行っております。
 下記に年度別の手術件数を記載しました。呼吸器外科の手術は肺癌をはじめ年々各症例で増加傾向です。

年度別手術件数

  2017年度 2018年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度
原発性肺癌 10 32 48 54 40 39
転移性肺腫瘍
8 5 12 17 14 17
縦隔腫瘍
1 4 4 9 6 4
自然気胸
23 43 37 33 41 36
膿胸
0 4 7 5 3 10
多汗症
0 0 7 4 0 2
その他
4 3 5 6 9 7
合計
46 91 120 128 113 115

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スタッフ紹介

呼吸器外科部長
臨床研修医指導室長
教育研修部長
井 上 準 人 日本呼吸器外科学会 呼吸器外科専門医
日本外科学会 外科専門医
日本乳癌学会 乳腺認定医
肺がんCT検診認定機構 肺がんCT検診認定医
呼吸器外科医長 山 﨑 宏 継 日本外科学会 外科専門医
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
肺がんCT検診認定機構 肺がんCT検診認定医
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