神経内科このページを印刷する - 神経内科

診療案内

 従来当センターの神経内科は、大阪大学神経内科・脳卒中科から派遣された非常勤医師による外来のみで対応して来ました。しかし、病院内外での神経内科に対するニーズは大きくなっていることから、平成29年1月から常勤医による神経内科開設の運びとなりました。超高齢化の進んだ現代において、医療の提供システムは地域連携の充実、すなわち地域の「かかりつけ医」と専門病院の医師、さらには、福祉、保健との連携による供給が必須となって来ました。特に神経内科で扱うことの多い難病は、昭和47年開始時の支援の基本理念が社会的back upであり、地域連携が医療提供のすべてと言って過言ではありません。ところが、当院の位置する大阪府の南地域では、神経内科を標榜する施設は少なく、地域で医療、福祉及び保健に従事される方々はさぞ、不自由をなさっていたのではないかと推察いたします。私事で恐縮ですが、以前、大阪府立急性期・総合医療センターに勤務していましたが、府域唯一の難病の拠点病院であった関係上、大阪難病医療情報センターが併設され、事務局として神経難病医療推進協議会(難病医療ネットワーク事業)を実施し、難病の施策の一部を担当していました。その時から、大阪南地域における難病の地域連携の困難さは把握していました。改善に少しでもお役に立てればと思っています。

 神経内科の医療提供の基本は、患者のニーズを踏まえ、地域連携に基づく在宅医療が中心です。難病支援の新たなモデルを図1.に示しますが、南大阪地域における神経難病の拠点病院を目指し努力いたします。南大阪地域の医療従事者の皆様方との紹介、逆紹介を中心に、患者様本位の心のこもった、安心と安全な医療を提供する所存でございます。皆様のご理解とご協力を重ねてよろしくお願いいたします。

図1.
図1.新たな難病の医療支援体制

当科における診療体制

 病因の判明している疾患は少なく、いわゆる厚労省の指定難病が多く含まれています。今後はこれら神経内科疾患の幅広い診療を提供させていただきますので、きっと皆様方のお力になれると考えております。疾患の多様性のためチーム医療が重要で、脳血管内科、脳神経外科、リハビリテーション科と協同で診察・治療に当たらせていただきます。

主な疾患

 神経内科では、脳、脊髄、末梢神経、筋肉などの神経系の障害を内科的に診断し治療します。頭痛、めまい、しびれ、物忘れ(認知症)、などのcommon diseaseから、てんかん、脳梗塞、脳炎などの神経救急疾患、パーキンソン病、脊髄小脳変性症、筋萎縮性側索硬化症などの変性疾患、多発性硬化症や視神経脊髄炎などの脱髄疾患、ギラン・バレー症候群や慢性炎症性脱髄性多発性根神経炎などの自己免疫性末梢神経障害、重症筋無力症や多発筋炎などの筋疾患に至るまで多岐に渡ります(図2.)。

図2.
図2.神経内科代表疾患と国内患者数

当科での診療内容

パーキンソン病に対する教育、抗パーキンソン病剤導入目的入院

 パーキンソン病は筋固縮、無動、振戦、姿勢反射異常などの運動徴候とレム睡眠行動異常症、うつ症状など非運動徴候など多彩な神経徴候を呈する神経変性疾患で、神経内科で扱う疾患ではアルツハイマー病に次いで多い疾患です。治療の第一歩は疾患を理解していただくことが重要です。発症早期に約10日間入院していただき、医療従事者と一緒に勉強していただきます。そして、L-dopaなど必要な薬を、副作用が起こらないように十分に注意しながら開始いたします。

慢性炎症性脱髄性多発性根神経炎に対する外来免疫グロブリン大量維持療法

 慢性炎症性脱髄性多発神経炎(chronic inflammatory demyelinating polyneuropathy: CIDP)とは、2ヶ月以上にわたり進行性または再発性の経過で、四肢の筋力低下やしびれ感をきたす末梢神経の疾患(神経炎)です。典型的な症状としては、左右対称性に腕が上がらなくなる、握力が低下して物をうまくつかめなくなる、などが挙げられます。また手足のしびれ感やピリピリするなどの違和感を認めることがあります。CIDPを発症する原因は現在もなお不明ですが、末梢神経に対する免疫異常により、神経線維を覆う膜構造(ミエリン)が破壊されることでいろいろな症状が出現すると考えられています(難病情報センターホームページより)。免疫グロブリン大量療法(筋力低下改善療法)が有効であった患者さんへの、外来での維持療法が新たに保険診療で可能となりました。現在実施しておりますので、ご紹介をお願い申し上げます。

多系統萎縮症などの神経難病の在宅医療への導入目的入院

 多系統萎縮症、進行性核上性麻痺、皮質基底核変性症など神経難病は、かかりつけ医、専門病院の専門医、訪問看護ステーションの看護師、地域の保健師、介護士、などの医療、保健、福祉の協働で診る、すなわち在宅医療が診療の中心になります。大阪南地域の上記患者さんへの在宅医療導入目的の入院医療を実施しています。

スタッフ紹介

狭間 敬憲 神経内科部長
卒業大学 大阪大学医学部卒
専門医 日本神経学会認定 神経内科専門医、日本内科学会認定内科医
指導医 日本神経学会指導医、日本内科学会指導医
専攻分野 神経内科全般、神経難病
澤田 甚一 招聘医師
卒業大学 大分医科大学医学部卒
専門医 日本神経学会認定神経内科専門医、日本内科学会認定内科医
指導医 日本神経学会指導医医
専攻分野 神経内科全般、神経難病
山下 和哉 招聘医師
卒業大学 奈良県立医科大学医学部卒
専門医 日本神経学会認定神経内科専門医、日本内科学会認定内科医
専攻分野 神経内科全般