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ご挨拶

平成30年度を迎えて

独立行政法人国立病院機構舞鶴医療センター
院長 法里 高

 日頃より当院の運営に関し、皆様からご支援、ご協力を賜りまして、厚く御礼申し上げます。

 今年の冬は、関東地方でも大雪になり、福井県を中心とした北陸地方では記録的な豪雪になる等、非常に厳しい寒さとなりましたが、ようやく季節も変わり、春の爽やかな風とともに、新しい年度がやってきました。今年も当院では、新たに着任する多くの採用職員・異動職員を迎えることになりますが、彼らを歓迎するかのように、病院前の桜並木も例年どおり美しく、満開の花を咲かせています。この季節は、環境が変わり、新生活に期待と不安を抱いておられる方も多いことと思いますが、我々も、新しい出会いを大切にしながら、気持ちを新たに、今年度も気を引き締めて様々な事柄に取り組んでまいりたいと思います。

さて、当院では、平成30年度を迎えるにあたり、4つの大きな目標を掲げました。それは、①地域に密着・連携した信頼される質の高い医療の提供、②地域包括ケアシステムの構築に向けた取組、③経営基盤の安定に向けた取組、④研究・研修・教育事業の推進 です。
「地域に密着・連携した信頼される質の高い医療の提供」では、この舞鶴地域、ひいては京都府北部地域において、従前より当院が力を入れて取り組んできた、脳血管医療、小児・周産期医療、精神医療、認知症医療に加え、この4月より、がん・緩和医療にもより力を入れて取り組んでまいります。特に緩和ケアに関しましては、4月より、京都府北部地域では初となる、「緩和ケア病棟」を開棟することとなります。これまで、当院でがんの積極的治療が終わった患者さんやご家族から、「これからは生まれ育った街でゆっくり過ごしたい」という声を多くいただいていました。しかし、京都府北部地域では緩和ケア病棟がなく、入院したいと思われる方には、京都市内か他府県への転院をご紹介する、という現状があり、いつかこの地に緩和ケア病棟を作りたい、という思いを我々医療者も感じていました。そうした中、平成28年の病棟新築以降、ハード面、ソフト面の準備を徐々に進め、平成29年春より病棟の一部を緩和ケア病床として運用開始し、この4月、病棟のワンフロアを全て緩和ケア専用とした「緩和ケア病棟」の運営をスタートさせます。当院では、緩和ケアの定義に沿って「患者さんとご家族が、海と山に囲まれた京都北部でその人らしく、穏やかな時間を共に過ごせるように支援します。」という理念を基に運営しています。緩和ケア病床に入院された方が、身体の痛みが和らぎ、ご家族と笑顔で過ごされている姿を見たり、気軽にご自宅に外出されたり、病室から見えるご自宅を発見して喜ばれている姿を見て、やはりこの地に緩和ケア病棟は必要なのだと強く感じました。この地で皆さんを迎え、病状の進行による身体や心の辛さを和らげ、京都府北部全域の患者さん、ご家族がその人らしく、よりよい穏やかな時間を過ごしていただけるよう、当院スタッフ一丸となって支援していきたいと思っています。

「地域包括ケアシステムの構築に向けた取組」については、医療と介護の連携、入退院支援の推進に積極的に取り組んでまいりたいと思います。当院では、地域包括ケア病棟を50床有しておりますが、運用開始から3年が経過し、医療需要や診療報酬改定といった周辺環境の変化に合わせて、活用方法の検討を随時行っております。地域包括ケアシステムは、地域の自主性や主体性に基づき、地域の特性に応じて作り上げられるものですので、当院といたしましても、システムの一翼を担うべく、地域の皆様が可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを続けることができるよう取り組んでまいる所存です。

「経営基盤の安定に向けた取組」については、平成30年度診療報酬改定に即した対応が必要となります。また、今年度は、電子カルテの更新、院内LANネットワーク更新といった大規模システム改修を行う予定としておりますので、それに向けた対応が求められます。安定的な経営基盤を持つことは、適切な時期での設備更新、最新医療機器の購入といった投資を行うために、必要不可欠なものです。健全かつ継続的に病院機能を維持し、この地域において良質で高度な医療を提供し続けていくためにも、経営改善方策の検討、実施を続けていきます。

「研究・研修・教育事業の推進」については、従前より行っている臨床研究、研修医教育といった啓蒙、啓発活動の推進に努めます。また、良質な医療者の育成のために、院内、院外問わず参加いただけるような内容の研修を今年度も定期的に主催し、地域に貢献してまいりたいと思います。

最後に、上記目標には掲げられておりませんが、災害医療に関する取組も今後重要になってくると感じております。地震や、それに伴う複合災害が発生した場合に、当院がどのような役割を担うことができるか、行政機関等とも連携しながら、具体的な枠組みを検討してまいりたいと思います。また、この地域では、原子力災害に対する備えも必要となります。当院では、精神科病棟の原子力災害防護対策として、建物の陽圧化工事を進めており、ようやくこの3月に完了となります。災害対策に関しては、原子力災害が発生した場合を想定したマニュアル作成、訓練も必要であると考えており、出来るところから少しずつ取り組んでいきたいと思います。

医療を取り巻く環境は目まぐるしく変化し、年々厳しさを増しております。社会状況、地域情勢、医療需要の変化に柔軟に対応しながら、上記に掲げた病院目標を着実に成し遂げることのできるよう、職員一丸となって努めてまいりますので、今後とも、一層のご指導、ご鞭撻をいただきますよう、今年度も何卒宜しくお願い申し上げます。