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母乳の利点 | 母乳不足が心配になったら | 「悪循環」 | ミルクの足し方
母乳不足が心配になったら・・・
当院では、助産師外来、小児科外来で、ご相談に応じます。
このページをお読みになっても不安が解消しない場合には、ご連絡下さい。
 
助産師外来
金曜午前。
自費なのでお金が(2000円程度)かかります。
おっぱいが出ているか、あるいはおっぱいの状態を見てもらいたいとお考えなら、こちらへ。
小児科外来
水曜午後か、金曜午後に予約を入れて下さい。
小児科医が、赤ちゃんの診察をし、ご相談に応じます。
  ◆ご予約や詳しいお話は、お電話でお問い合わせ下さい。(075-641-9161:病院代表)
   
1.まず確認すべきこと
  母乳不足が心配になったら、まずご自分の乳房の状態を確認しましょう。
しこりなど、いつもと違うものがないでしょうか。そして、実際に搾乳してみましょう。
ちゃんと母乳が飛びますか? 乳管が詰まっていて、実際に母乳の出が悪くなっている場合が案外多いそうです。この場合、せっかく母乳が生産されているのに、出口が詰まっていて赤ちゃんの口に入っていかないわけです。
もちろん、母乳そのものは産生されているわけですから、詰まりが取れれば元通りに出るようになるでしょう。しこりがあったり、乳管の詰まりがありそうだったりしたら、早めに助産師さんに見てもらいましょう。
2.「母乳不足」と「母乳不足感」の違い
  母乳不足を感じる、というのが育児不安の最大の原因のようです。
逆に言いますと、母乳が足りていると感じておられるお母さんは、比較的自信を持って育児に励んでおられるように見えます。
本来、トラブルなど問題がなければ、9割以上の方が母乳だけで育てられるはずなのです。
実際、そのような統計を持っている産院もあります。
にも関わらず、半数以上の方が、母乳が不足しているのではないかと、一度は感じておられます。
そして、実は足す必要がない場合でも、不安からついついミルクを足されがちです。
いったんミルクを足し始めると、足す方がよく飲んで安心なので、ついついミルクの量が増えてきます。
そして、乳首を吸わせる回数も時間も減りますからついには母乳の出そのものが悪くなってきて、気がつけば完全ミルクになっていた、という方も大勢いらっしゃいます。
(詳しくは、「悪循環」をご参照下さい) つまり、「母乳が不足している」と感じておられる方の中で、本当の母乳不足は少数なのです。
残りの大多数の方は、「母乳不足感」を持っておられるだけで、実際は不足してないし、ミルクを足す必要もなかったのです。
母乳はミルクと違い、赤ちゃんの飲んだ量が分かりません。
また、飲む量も一定しません。
そのあたりの曖昧さが、母乳不足感につながるのかもしれません。
しかし、不足している気がするだけでミルクを足されると、母乳育児がうまくいかなくなる場合があります。
母乳育児の利点を考えると、残念に感じます。
3.さて次のような状態は、母乳不足なのでしょうか
  (1)よく泣くのは母乳が不足しているから?
 
必ずしもそうとは限りません。
赤ちゃんが泣く理由は、空腹以外にも、ざっと挙げただけでこんなにあるのです。
  • 甘えたい(もうちょっと抱っこしていてほしい)
  • ふとんが冷たい(温かい抱っこから下ろされてすぐ泣く場合に多い)
  • おむつが濡れて気持ちが悪い
  • 眠りたいけど眠れない
  • かまってほしい
  • 部屋が暑い
  • 部屋が寒い
  • うんちが出そうになって気持ちが悪い
  • お母さんがイライラしていると赤ちゃんもイライラしてくる
  • 本当に体調が悪い
                           ・・・などなど
特に多いのが、抱っこから降ろすと泣く赤ちゃんです。
温かい場所から冷たい布団に入って不愉快になるのは、大人でも赤ちゃんでも一緒ですね。
こんな時は、抱っこばかりではしんどいですから、横に添い寝してあげてはいかがでしょうか。
あなたの温もりが赤ちゃんに伝われば、きっと赤ちゃんは安心されるでしょう。
赤ちゃんによっては、音楽を聴くと泣き止む赤ちゃん、散歩の好きな赤ちゃんなど
いろいろな赤ちゃんがいらっしゃいます。
泣いているお子さんが何を要求されているのかが分かれば、解決は早いと思います。

また、夕方になると決まって泣く赤ちゃんもいらっしゃいます。
夕方は、お母さんもいろいろ忙しい時間帯なので、その慌しさが赤ちゃんに伝わるのかもしれません。
その場合は、たいへんでしょうが、夕方にしたいことの一部を別の時間帯に回していただき、
赤ちゃんのお相手をしてあげて下さい。

ミルクを飲ませて泣き止ませる、という方法もあるにはありますが、いかがなものでしょうか。
本当に不足して泣いているのなら、ミルクを飲ませれば良いでしょう
が、そうでなければ、赤ちゃんにとって快適な解決策ではないように思います。
特に、母乳育児を目指しておられる方であれば、本当に母乳不足かどうか判断されてから足されるほうが良いと思います。
「悪循環」をご覧ください)
 
  (2)授乳間隔が3時間空かないのは、母乳が不足しているから?
 
これは、真っ赤な大ウソです!

中には、1時間半くらいで空腹感を訴える赤ちゃんもいらっしゃるようです。
赤ちゃんが1時間半や2時間で泣くと、1日に10回も15回も授乳する必要が出てきます。
でも、これは必ずしも母乳が不足しているからではありません。
回数多く乳首を吸わせると、より母乳の出が良くなり、お母さんの子宮の回復も早くなりますから、むしろ歓迎すべき良いことなのです。

「プロラクチンというホルモンの分泌リズムから考えれば、1時間半ごとに授乳することはお母さんの母乳の増加にとって最も良い」、という人もいるくらいです。
赤ちゃんがすぐに空腹を訴える時期は、赤ちゃんの成長に伴ってもう少し母乳の量が増えてほしい時期と一致しています。
例えば、生後2週間ごろ、そのように訴えられるお母さんが多いですね。
母乳の量が増えて欲しいから、プロラクチンの分泌を増やしたい、そのために自然に授乳間隔が狭まるのでしょう。
すなわち、頻回授乳は、自然のつくり上げた、実に理にかなったことと言えるのです。
赤ちゃんが元気なら、授乳方法を変える(=ミルクを足す)必要はないように思います。


もっとも、回数が多い場合には、乳頭のトラブルには十分気をつけていただき、必要なら早めに助産師さんに相談していただくことも大事かとは思います。

逆に、母乳でも3時間、4時間間隔が空く方がいらっしゃいます。
この場合は、母乳の出が良くて、赤ちゃんが一度にたくさん飲んでいるのでしょう。
母乳の出が良いお母さんの場合には、もう頻回に乳首を吸わなくても出ているわけですから、プロラクチンの分泌をもうそれほど増やさなくてもいいわけです。
母乳の出が良くなれば、自然に赤ちゃんの授乳回数が少なめになってくるのでしょう。
もちろん、赤ちゃんが機嫌よく大きくなっていれば、心配ご無用です。

そもそも赤ちゃんは、自分のペースで飲み、自分のペースで泣くのです。
少食の赤ちゃんもいれば大食漢の赤ちゃんもいて、一度にぐいっと飲む子もいれば、
ちびちび飲んだ挙句にお母さんとのスキンシップを楽しむ子もいるのです。
思いっきり空腹ならぐびぐび飲むでしょうし、少し空腹なだけならちびちびしか飲まないでしょう。
ちびちびしか飲まなかったら、当然、またすぐに泣くことになるでしょう。
 
  (3)授乳に時間がかかるのは、母乳が足りないから?
 
時間がかかる時は、赤ちゃんの飲み方を観察してみて下さい。
ずっと同じ調子で吸っていて、しかも時間が異様にかかる場合は、確かにあまり飲めていないかもしれません。
その場合は、早めに助産師外来か小児科外来を受診してみて下さい。

しかし、たいていはそうではないのです。
「最初だけ真面目に吸っていて、途中からテキトーに吸っている」と、お母さんが感じられる場合には、まず心配要りません。
おそらく赤ちゃんは、途中からお母さんとのスキンシップを楽しんでおられるのでしょう。
せっかくですから、乳首が痛くなければしばらくそのままにしてあげて下さい。
お母さんの温もりが十二分に赤ちゃんに伝わり、赤ちゃんは、きっとこの上ない幸せなお顔で寝入ることでしょう。
ただし、長時間吸い続けている場合には、乳頭の亀裂などには注意しましょう。
 
  (4)体重が育児書に書いてあるように増えないのは、母乳が足りないから?
 
育児書の内容にもよります。
中には、「赤ちゃんの体重は1日に25g以上増えなければいけない」と書いてある本もあります。
しかし、「1日25g」というのは、あくまでもミルク栄養の赤ちゃんの増え方です。
ミルクの場合は、量を測って飲ませるのですから、ある程度以上の量を確実に飲むわけで、
「教科書どおり」の体重増加につながるわけです。


母乳の場合は、必ずしもそうはいきません。
飲む量が一定しませんので、「教科書どおり」の体重増加にはなりません。
確かに、生まれてから2週間で500gも増える赤ちゃんもいらっしゃいますが、
反面、生後2週間の時点で、生まれた体重からほとんど増えていない赤ちゃんもいらっしゃいます。
そういう赤ちゃんは異常でしょうか。

赤ちゃんは、生まれてから数日間、生理的体重減少といって、必ず体重が減ります。
それから体重増加に転じます。
退院までに元の体重に戻らないことは珍しくなく、
生後2週間の時点で生まれた体重からほとんど増えていない、ということだってあるわけです。
基本的には、機嫌よく母乳を飲んでおられれば、あまり心配要りません。

なお、授乳のたびに体重を測る必要は全くありません。
当院では、入院中に体重を測っていただくことがありますが、あくまでも医療スタッフが確認したいから測っていただくだけです。
医療スタッフの真似をする必要は全くありません。

それよりも、赤ちゃんを信じましょう。
赤ちゃんは必要な分、ちゃんと飲んでいるものです。
 
  (5)おっぱいが張らなくなったのは、出なくなってきたためなのか?
 
必ずしもそうではありません。
しろ、お母さんのおっぱいが赤ちゃんのペースに合ってきて、不必要に張らなくなってきたのでしょう。
それだけお母さんのおっぱいの性能が良くなってきたのです。
赤ちゃんが機嫌良く飲んでいるようなら、全く心配いりません。
それでもどうしても母乳が足りていないのではないかと感じられたら・・・
  お母さんお一人で悩まれないで、どうぞご遠慮なく専門家にご相談下さい。
  当院では、助産師外来、小児科外来で、ご相談に応じます。
このページをお読みになっても不安が解消しない場合には、ご連絡下さい。
 
助産師外来
金曜午前。
自費なのでお金が(2000円程度)かかります。
おっぱいが出ているか、あるいはおっぱいの状態を見てもらいたいとお考えなら、こちらへ。
小児科外来
水曜午後か、金曜午後に予約を入れて下さい。
小児科医が、赤ちゃんの診察をし、ご相談に応じます。
  ◆ご予約や詳しいお話は、お電話でお問い合わせ下さい。(075-641-9161:病院代表)