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国立病院総合医学会





外 科

大腸がん

●手術症例
当院は京都府内でも数少ない大腸肛門病学会認定施設であり、大腸がん専門の医師が中心となってチームで治療にあたっています。
年間の大腸がん手術件数は毎年140-160例です。そのうち約80%に腹腔鏡下手術を行っております。

大腸がん症例



●手術方針
早期がん、進行がんに関わらず、大腸全領域(盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸、上部直腸、下部直腸、肛門)に対して、殆どの症例で腹腔鏡下手術を選択しています。当院では内視鏡外科学会技術認定医(大腸領域)が2名おり、腹腔鏡下手術は必ず技術認定医が担当・指導しています。

腹腔鏡下手術は身体への負担が少なく術後の回復も早いとされ、患者様にとって多くの利点が認められています。しかし、がんの進行度によっては、腹腔鏡下手術では根治性がそこなわれたり、安全な手術が行えない場合があります。そのような場合は無理に腹腔鏡下手術を行わず、従来通りの開腹手術を選択しています。

直腸がんは進行すると周囲の骨盤内臓器(膀胱や前立腺、子宮、膣など)に浸潤します。このような高度進行直腸がんに対しては、当院の腫瘍内科との連携のもと、術前化学療法(抗がん剤)を行い臓器温存の可能性を広げるよう心がけています。しかし、臓器温存に固執しすぎると、がんに対する手術の本来の目的である、きれいにがんを取ることができなくなる(=がんが残る)危険性があります。従って、患者様とよく相談の上、必要に応じて拡大手術(側方リンパ節廓清、大動脈周囲リンパ節廓清、(仙骨合併)骨盤内臓全摘術など)を行い、場合により化学療法や放射線治療を併用するなどして根治性を高めています。



●手術成績
手術成績向上のため、大腸がん手術治療において相反しうる以下の3要素を実現し、継続・発展させています。

 
  1. 根治性(解剖学に基づいたきれいな手術を行い、手術で治せる癌を治す)
  2. 安全性(低い合併症率・・・少ない術中出血、術後出血。低い縫合不全率。低い創部感染率)
  3. 機能温存(直腸がんにおける肛門温存、排尿機能、性機能温存)

この結果、当院では術後合併症の発生は低く抑えられており、根治性も高い水準を維持しております。



●入院期間
標準的な大腸がん切除手術では、手術の2-3日前に入院し、術後7-10日程度で退院が可能です。退院後は日常生活の制限はなく、食事制限も厳しいものはありません。
術後は外来で定期的な検査(CTや血液検査など)を行い、原則5年間通院して頂きます。また、かかりつけ医と密に連携をとり情報提供しながら共同で診療しております。



●術後補助化学療法(抗がん剤)
大腸癌治療ガイドラインに従い、切除手術のあとにがんの進行度に応じて術後補助化学療法を行っています。



●臨床試験
当院の大腸がん治療は、大腸癌研究会から提唱されている大腸癌治療ガイドラインに沿って行っております。一方、がん専門医療施設としての責務から、治療方針が標準化されていない領域においては、新しい治療指針提唱のために全国規模の臨床試験へ参加しております。もし病状がそのような臨床試験の対象となる場合は、試験への参加をお願いしています。臨床試験は実験的なものではなく、すでに確立した手術や化学療法の大腸がんに対する治療効果を検証するものです。臨床試験では手術の質のみならず、化学療法やフォローアップなども厳重に管理されており、患者さんのメリットになることも多いですので、是非ご協力をお願いいたします。

臨床試験参加研究グループ;JCOG(日本臨床腫瘍研究グループ)、大腸癌研究会、京都大学外科

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