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禁煙臨床研究グループ

研究室メンバー

主任研究員  小見山 麻紀(京都医療センター 健診センター医師)
研究員
研究員
看護師
看護師
客員室長
 嶋田 清香
 尾崎 裕香
 寺嶋 幸子(外来)
 伊藤 知明(非常勤)
 高橋 裕子(京都大学特任教授)  
●小見山 麻紀 略歴

平成21年3月 大阪医科大学 医学部卒業
平成21年4月 大阪府済生会中津病院 初期臨床研修
平成23年4月 京都医療センター総合内科
  同年同月 大阪医科大学医学部(衛生学・公衆衛生学教室)博士課程
平成26年3月         同上          修了 PhD
平成26年7月  Anglia Ruskin University (英国), 公衆衛生学修士課程
平成27年9月         同上          修了 MPH
平成28年4月  国立病院機構京都医療センター
         健診センター・禁煙外来医師、展開医療研究部 主任研究員
       静岡県立大学 非常勤講師

●専門医・認定医など

日本内科学会 認定内科医
日本禁煙科学会 上級禁煙支援医師
日本人間ドック学会 人間ドック健診認定医
FNAネットワーク協会 食生活アドバアイザー
日本医師会 認定産業医



研究内容

喫煙は疾患の原因の中で防ぐことのできる最大のものであり、禁煙は今日最も確実に疾病を減らすことが出来る方法であると言われています。禁煙政策の推進と共に、我が国においては2006年4月から「禁煙治療のための標準手順書」に則った外来での禁煙治療に対し、健康保険が適応されるようになりました。以後、禁煙外来を行う施設が全国に増え、禁煙治療が普及してきました。一方で、禁煙後体重増加および糖・脂質代謝マーカーの悪化や、抑うつ傾向の高い患者における禁煙成功率の低さなどが指摘されています。私たちは、これらの問題点に対応した、より質の高い禁煙治療を提供したいと考えます。
これまでに我々のグループは、禁煙外来初診時のFTND scoreが高い(ニコチン依存度が高い)喫煙者は禁煙後に体重増加を来しやすいことを報告しました(図1)。

図1. FTNDスコア別のBMI変化率 (%)

また我々は、動脈硬化促進作用を有する酸化度の高い修飾LDLであるα1アンチトリプシン-LDL複合体(AT-LDL)を用いて、禁煙により心血管疾患リスクは減少すること、また、禁煙後にみられる体重増加はそのリスク減少を阻害する可能性について報告しました(図2)。

また、禁煙外来初診患者において、うつ性自己評価尺度であるSDS(Self-rating depression scale)テストを施行し、SDSスコアは短期禁煙達成成否を規定する唯一の独立した因子であることを報告しました。さらに禁煙により一時的に精神疾患が増悪することが報告されており、禁煙外来受診時毎にSDSスコアによる心理的状態を把握することが必要であると提言してきました。従って、禁煙により疾病リスクを軽減するためには、社会的ストレスに基づいた心理的・行動的危険因子、すなわち過食とうつ状態を包括的にとらえる必要があります。本グループは、禁煙外来におけるデータ解析など禁煙治療に関わる臨床研究を行い、より質の高い禁煙外来指導要領を確立するための提言を行ってゆきたいと考えます。



主な競争的研究費の獲得状況(代表のみ)

平成28年度
国立病院機構ネットワーク共同研究(多施設共同研究)
「禁煙後体重増加に対する栄養指導の効果を検証する多施設共同前向き無作為化群間並行比較試験」
禁煙外来にて禁煙に成功し体重増加を認めた患者を対象に、栄養指導による禁煙後肥満予防効果、糖・脂質代謝や心血管バイオマーカーへの影響、および禁煙継続率への影響を群間比較し検証する。

平成27年度
他施設共同、介入研究(前向き無作為割付)
「運動が禁煙継続に及ぼす影響に関する検討」
禁煙外来での治療終了後に運動指導の介入を実施することが禁煙の継続にもたらす効果を検証する。

平成26年度
国立病院機構 臨床共同研究 EBM推進のための大規模臨床研究
「神経症・うつ状態を有する喫煙者の禁煙治療における抑肝散の効果に関する二重盲検無作為化比較試験」
神経症に広く用いられている抑肝散の禁煙治療における効果を検証し、禁煙希望者対して疾病軽減の観点から質の高い禁煙治療プログラムを確立する。



最近の発表論文等

英文誌

  1. Komiyama M, Yamakage H, Satoh-Asahara N, Ozaki Y, Morimoto T, Shimatsu A, Takahashi Y, Hasegawa K: Sex Differences in Nicotine Dependency and Depressive Tendency among Smokers. Psychiatry Research. 2018; In press.
  2. Komiyama M, Miyazaki Y, Wada H, Iguchi M, Abe M, Ogawa H, Akao M, Yamakage H, Satoh-Asahara N, Sunagawa Y, Morimoto T, Hasegawa K: A study on indices of apixaban anticoagulation: A single-center prospective study. J Pharmacol Sci. 2018; In press.
  3. Komiyama M, Hasegawa K: Cardiovascular disease prevention in people with diabetes: Should newer antidiabetic agents be used earlier to stop the disease process? European Cardiology Review. 2018; In press.
  4. Sunagawa Y, Funamoto M, Sono S, Shimizu K, Shimizu S, Genpei M, Miyazaki Y, Katanasaka Y, Morimoto E, Ueno M, Komiyama M, Kakeya H, Wada H, Hasegawa K, Morimoto T. Curcumin and its demethoxy derivatives possess p300 HAT inhibitory activity and suppress hypertrophic responses in cardiomyocytes. J Pharmacol Sci. 2018 Apr;136(4):212-217. doi: 10.1016/j.jphs.2017.12.013.
  5. Sunagawa Y, Okamura N, Miyazaki Y, Shimizu K, Genpei M, Funamoto M, Shimizu S, Katanasaka Y, Morimoto E, Yamakage H, Komiyama M, Satoh-Asahara N, Wada H, Suzuki M, Hasegawa K, Morimoto T.  Effects of Products Containing Bacillus subtilis var. natto on Healthy Subjects with Neck and Shoulder Stiffness, a Double-Blind, Placebo-Controlled, Randomized Crossover Study. Biol Pharm Bull. 2018;41(4):504-509. doi: 10.1248/bpb.b17-00780.
  6. Komiyama M, Wada H, Ono K, Yamakage H, Satoh-Asahara N, Shimada S, Akao M, Morimoto T, Shimatsu A, Takahashi Y, Sawamura T, Hasegawa K: Smoking cessation reduces the lectin-like low-density lipoprotein receptor index, an independent cardiovascular risk marker of vascular inflammation. Heart Vessels. 2017; doi: 10.1007/s00380-017-1026-z.
  7. Komiyama M, Takanabe R, Ono K, Shimada S, Wada H, Yamakage H, Satoh-Asahara N, Morimoto T, Shimatsu A, Takahashi Y, Hasegawa K: Association between Monocyte Chemoattractant Protein-1 and Blood Pressure in Smokers. Journal of International Medical Research. 2018, 46(3):965-974. doi: 10.1177/0300060517723415.
  8. Komiyama M, and Hasegawa K: Comparison of Preventive Care for Cervical Cancer Between Japan And Western Countries: A Review. J Pharma Care Health Sys. 2017; 4: 185. doi:10.4172/2376-0419.1000185
  9. Hasegawa K, Ozaki Y, Komiyama M, Takahashi Y, Nakamura M: A study on the non smoking recommendation in medical guidelines. Nihon Koshu Eisei Zasshi. 2016; 63(12): 758-768. doi: 10. 11236/jph.63.12_758.
  10. Komiyama M, Shimada S, Takahashi Y, Hasegawa K: Abrupt Increase in Glucose Intolerance after Smoking Cessation Therapy: A Case Report. Clin Med Rev Case Rep. 2016; 3:116
  11. Miyazaki Y, Katanasaka Y, Sunagawa Y, Hirano-Sunagawa S, Funamoto M, Morimoto E, Komiyama M, Shimatsu A, Satoh-Asahara N, Yamakage H, Wada H, Hasegawa K, Morimoto T: Effect of statins on atherogenic serum amyloid A and α1-antitrypsin low-density lipoprotein complexes. Int J Cardiol. 2016 Dec 15; 225:332-336. doi: 10.1016/j.ijcard.2016.09.116.
  12. Funamoto M, Sunagawa Y, Katanasaka Y, Miyazaki Y, Imaizumi A, Kakeya H, Yamakage H, Satoh-Asahara N, Komiyama M, Wada H, Hasegawa K, Morimoto T. Highly absorptive curcumin reduces serum atherosclerotic low-density lipoprotein levels in patients with mild COPD. Int J Chron Obstruct Pulmon Dis. 2016; 11:2029-34. doi: 10.2147/COPD.S104490. eCollection 2016.
  13. Komiyama M, Shimada S, Wada H, Yamakage H, Satoh-Asahara N, Shimatsu A, Akao M, Morimoto T, Takahashi Y, Hasegawa K. Time-dependent Changes of Atherosclerotic LDL Complexes after Smoking Cessation. J Atheroscler Thromb. 2016. 1;23(11):1270-1275.
  14. Komiyama M, Wada H, Ura S, Yamakage H, Satoh-Asahara N, Shimada S, Akao M, Koyama H, Kono K, Shimatsu A, Takahashi Y, Hasegawa K. The Effects of Weight Gain after Smoking Cessation on Atherogenic α1-Antitrypsin–Low-Density Lipoprotein. Heart and vessels. 2015. 30(6): 734-9.
  15. Komiyama M, Wada H, Hasegawa K. Matters in Controversy Regarding Lipid Therapy for Japanese Patients with Coronary Artery Disease. Internal Medicine. 2014. 53(8): 817-8.
  16. Komiyama M, Wada H, Ura S, Yamakage H, Satoh-Asahara N, Shimatsu A, Koyama H, Kono K, Takahashi Y, Hasegawa K. Analysis of factors that determine weight gain during smoking cessation therapy. PLoS One. 2013. 8(8): e72010.
  17. Shimada S, Hasegawa K, Wada H, Terashima S, Satoh-Asahara N, Yamakage H, Kitaoka S, Akao M, Shimatsu A, Takahashi Y. High blood viscosity is closely associated with cigarette smoking and markedly reduced by smoking cessation. Circ J. 2011. 75(1): 185-189.

邦文誌

  1. 長谷川浩二、尾崎裕香小見山麻紀高橋裕子、中村正和. 診療ガイドラインにおける禁煙推進の位置づけに関する調査研究. 日本公衆衛生学会誌. 2016. 63(12): 758-768.
  2. 尾崎裕香高橋裕子小見山麻紀、和田啓道、浅原哲子、山陰一、船本雅文、砂川陽一、森本達也、飯田真美、大和浩、藤原久義、長谷川浩二:受動喫煙の健康被害と全面禁煙に関する日米アンケート比較調査―喫煙状況別解析―. 日本禁煙科学会 10巻(2016)- 02-P13
  3. 尾崎裕香高橋裕子小見山麻紀、和田啓道、浅原哲子、山陰一、船本雅文、砂川陽一、森本達也、飯田真美、大和浩、藤原久義、長谷川浩二:受動喫煙の健康被害と全面禁煙に関する日米アンケート比較比較調査. 日本禁煙科学会 10巻(2016)-01-P1
  4. 小見山麻紀、和田弘道、浦修一、山陰一、浅原哲子、小山弘、河野公一、高橋裕子、長谷川浩二:禁煙治療中の体重増加に関連する因子についての検討. 日本禁煙科学会2015年 9(1): p.1.(レビュー論文)
  5. 長谷川浩二、和田啓道、高橋裕子. タバコ, 潜在性うつ状態と心血管疾患. 循環器専門医第18巻第2号2010年9月
  6. 和田啓道、長谷川浩二、寺嶋幸子、佐藤哲子、井上美鈴、飯田夕子、山陰一、北岡修二、森本達也、藤田正俊、島津章、高橋裕子. 初診時SDSスコアは禁煙達成成否の強い独立決定因子である. 禁煙科学2008; 4: 4-8.
  7. 和田 啓道、長谷川浩二、寺嶋幸子、伊藤知明、飯田夕子、北岡修二、佐藤哲子、中野為夫、島津章、高橋裕子. 喫煙の健康への影響に関する知識と関心度 アンケート調査. 禁煙科学2008; 3: 5-10.
  8. 長谷川浩二、寺嶋幸子、佐藤哲子、井上美鈴、和田啓道、伊藤知明、飯田夕子、山陰一、島津章、高橋裕子. 禁煙外来初診患者におけるうつ状態の調査. 禁煙科学2008; 2: 23-26.

出版物

  1. 赤尾昌治、小見山麻紀、長谷川浩二、等:これが伏見流! 心房細動の診かた、全力でわかりやすく教えます. 羊土社, 2017. pp.103-106. ISBN 978-4-7581-0757-0.
  2. 小見山麻紀、長谷川浩二:喫煙と健康―喫煙と健康問題に関する検討会報告書(第四版)循環器―腹部大動脈瘤、動脈硬化、高血圧、その他. 保健同人社. 2016年. 第2章、第4節、3. p.223-228
  3. 小見山麻紀高橋裕子、長谷川浩二:タバコが止められない方へ ―禁煙の実際とコツ― NPO 法人アジア太平洋心臓病学会記念出版「心臓血管病の予防—食と健康」
  4. 小見山麻紀高橋裕子、長谷川浩二:禁煙支援の実際とコツ. 日本循環器学会専門医誌「循環器専門医」Vol.24 No.1
  5. 小見山麻紀、長谷川浩二: 甲状腺機能亢進症・低下症による二次性高血圧. 日本臨牀 2014年8月増刊
  6. 長谷川浩二、和田啓道、小見山麻紀高橋裕子:禁煙のための薬物療法と心血管バイオマーカー. J-ISCP 会誌 2013年4月 Vol.1 No.1
  7. 長谷川浩二、和田啓道、嶋田清香高橋裕子:循環器診療における禁煙の重要性. Heart View 2011年11月増刊号 Vol.15 No.12

受賞歴

小見山麻紀

  1. 2017年10月29日 第12回日本禁煙科学会学術総会の口頭発表で優秀賞
  2. 2017年9月20-23日 56th National Congress of Cardiology (第56回ルーマニア心臓病学会)で招待講演を行い、名誉会員の称号授与
  3. 2017年8月24-25日 22nd Annual Scientific General Meeting of the ISCP(第22回 国際心血管薬物療法学会)でベストポスター賞受賞
  4. 2017年6月4日 第6回禁煙治療研究会のポスター発表で優秀賞受賞
  5. 2016年10月29-30日 第11回禁煙科学会学術総会の口頭発表で優秀賞受賞
  6. 2016年10月15-16日 20th Annual Scientific Meeting of the ISCP(第20回 国際心血管薬物療法学会)Young Investigator's Award (YIA) の部で口頭発表
  7. 2016年5月29日 第5回禁煙治療研究会のポスター発表で優秀賞受賞
  8. 2013年11月3-4日 第8回日本禁煙科学会学術総会のシンポジウムでの発表で優秀賞受賞
  9. 2013年6月28-30日 18th Annual Scientific Meeting of the ISCP(第18回 国際心血管薬物療法学会)でJ-ISCP若手研究奨励賞受賞
  10. 2013年5月19日 第2回禁煙治療研究会の口頭発表で優秀賞受賞
  11. 2012年11月17-18日 第7回日本禁煙科学会学術総会の口頭発表で優秀賞受賞
  12. 2012年4月14-15日 第109回日本内科学会総会のサテライトシンポジウム公開討論で優秀賞受賞

嶋田清香

  1. 2017年10月29日 第12回日本禁煙科学会学術総会の口頭発表で優秀賞受賞
  2. 2017年6月4日 第6回禁煙治療研究会のポスター発表で優秀賞受賞
  3. 2016年5月29日 第5回禁煙治療研究会のポスター発表で優秀賞受賞
  4. 2015年5月24日 第4回禁煙治療研究会のポスター発表で優秀賞受賞
  5. 2015年4月24日 第79回日本循環器学会学術集会の第5回コメディカル賞審査講演の口頭発表で優秀賞受賞
  6. 2014年10月25日 第9回日本禁煙科学会学術総会の口頭発表で優秀賞受賞
  7. 2014年5月18日 第3回禁煙治療研究会の口頭発表で優秀賞受賞
  8. 2013年 J-ISCP 若手研究奨励賞 採択
  9. 2013年5月19日 第2回禁煙治療研究会のポスター発表で優秀賞受賞
  10. 2011年11月27日第9回日本禁煙科学会学術総会の口頭発表で優秀賞受賞

尾崎裕香

  1. 2015年11月8日 第10回日本禁煙科学会学術総会のポスター発表で優秀演題賞受賞
  2. 2015年6月20日 国際ソロプチミスト奈良まほろばクラブ賞 禁煙研究を評価され受賞
  3. 2015年5月24日 第4回禁煙治療研究会のポスター発表で優秀演題賞受賞
  4. 2013年6月14日 日本心臓財団・日循協・アストラゼネカ臨床疫学研究助成採択
  5. 2012年8月5日 第25回日本循環器病予防セミナー 最優秀賞受賞

招待講演(国際学会)

小見山麻紀

  1. 23rd Annual Scientific Meeting of the ISCP, May 26-27, 2018, Kyoto, Japan: Smoking and Depression in Cardiovascular Disease
  2. 23rd Annual Scientific Meeting of the ISCP, May 26-27, 2018, Kyoto, Japan: The Effects of Yokukansan on Neurotic Smoking Patients during Smoking Cessation Therapy
  3. the 14 th International Update in Cardiology and Cardiovascular Surgery (UCCVS) Congress, April 5-8, 2018, Antalya, Turkey: Smoking Cessation Induced Obesity and Cardiovascular Biomarker
  4. 56th National Congress of Cardiology, September 21, 2017, Sinaia, Romania: Romanian-Japanese Joint Session, Primary Prevention of Cardiovascular Diseases
  5. The Korean Society of Research on Nicotine and Tobacco, June 30, 2017, Seoul, Korea:Japan-Korea Joint Symposium‐Most latest knowledge on smoking cessation treatment in Japan‐

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