放射線科このページを印刷する - 放射線科

  
 
放射線科では、人体を撮影することで病気を発見する検査を主に行っております。当院では一般装置、CT装置、MRI装置、X線TV装置、骨密度検査装置、RI装置など、様々な装置を用いてあらゆる部位の撮影を行っております。



<トピック>
●2017年11月
2017年11月10日~11日に高松市において開催された、第71回 国立病院総合医学会ポスターセッション[放射線診断・画像診断 MRI -1]において『磁化率アーチファクトの角度依存性の検討』を発表し、蓮田診療放射線技師が『ベストポスター賞を受賞』しました。
 







 
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Konica Regius 350
一般撮影

一般撮影は短時間に撮影ができますので、画像診断においては第一選択とされることが多く、胸部撮影(肺野、縦隔などの診断)、腹部撮影(腹部臓器、ガス像などの診断)、骨・関節の撮影(関節の状態、骨折などの診断)に用いられます。

当院ではデジタルX線撮影システム(CR)を導入しています。
CRは、X線の透過像を直接フィルムに写すのではなく、イメージプレート(IP)という媒体に一時記録してコンピュータにて処理を行なった後フィルムを作成しています。そのため診断に適した画像情報を提供することが可能となりました。
 
 
CT検査

平成18年3月よりマルチスライスCT装置(東芝製Aquilion:16列)が稼動しています。
このCT装置は、1回転0.5秒の高速スキャンを特徴としており、1回の息止めによる全身の撮影が可能であり、検査時間の短縮により今までよりさらに楽なCT検査が行えます。

3D画像を作成することも可能です。このように種々の利点をもったこのCTは診療に多大な貢献をしております。
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東芝 Aquilion 16
 
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東芝 Vantage Titan (1.5T)
MRI検査

東芝製の1.5T-MRI装置Vantage Titanを使用し、音の静かな検査を行っております。さまざまな専用コイルを用いて、症例に応じた最新の撮影方法を選択することができ、良好な画像を提供しています。頭部、骨、軟部組織などの検査を主に行っていますが、肝臓ダイナミック検査や乳腺など幅広く検査を行っています。
 
 
 
 
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Hologic QDR-4500W Elite
骨密度検査

この検査は、人体の骨に含まれているカルシウムなどのミネラル分の量を、X線を使って測定します。超音波を用いた装置よりも正確な測定が可能です。
骨のミネラルは20代から30代で最も多く、年齢とともに減少します。また、特に女性は閉経によるホルモンバランスの変化によって、作られる骨の量が減少してしまうため、骨粗しょう症になり易くなります。
この装置では骨のミネラル量を測定することにより骨粗しょう症の早期発見、早期治療を可能にします。
 
 
 
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Siemens  E-cam
RI検査

RIはRadio Isotope(ラジオアイソトープ)の略で 日本語では放射性同位元素と言います。
RI検査は、注射などによりRIを体内にいれ、 RIから発生する放射線を体の外で受け止めて 画像の作成や体の機能の測定を行う検査です。使われるRIの量はごくわずかで、短時間のうちに 性質が弱くなり、体内には残りません。 
 
X線TV検査

連続したX線の照射によって、リアルタイムに画像を映し出し撮影する検査です。胃のバリウム検査や、大腸のバリウム検査 (注腸検査)を主に行っています。
当院の装置は多目的装置となっており血管撮影にも応用が利く装置です。
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日立  prius-c
 
放射線被ばくについて

検査による被ばくについては、患者様に不利益が無いよう常に細心の注意をはらって 検査に従事しております。以下に放射線の影響がどの程度なのかをまとめました。
さらに気になることがございましたならば、遠慮なく当院放射線技師にご質問下さい。

放射線障害には大きく分けて次の二つの種類があります。

 ① 確定的影響
体内のさまざまな組織、器官をつくる細胞が、放射線によって失われることにより起こる障害です。 障害が発生する放射線の量が決まっており(しきい値という)、それより少ない 放射線量では障害が発生することはありません。
 
図1
 ② 確率的影響
放射線があたった1つの細胞に起こる変化が原因となって起こる障害です。身体を構成する細胞が1個でもがん化すると、それが増殖してがんになるという考えに基づいています。がんについては自然に発生する確率が存在するため、放射線による影響のみを評価することは困難ですが、具体的な数字としては、100mSv(胸部単純の500枚分)を超える線量で有意に発生率が増加するというのが専門家の見解です。
 

● 自然放射線について
宇宙空間には宇宙線と呼ばれる放射線が存在しており、この宇宙線は地球上にも届く力を持っています。また、自然界に存在するごく微量の放射線物質からも放射線が出てきています。これらをあわせた自然放射線による一年間の被ばく線量は約2、4mSvです。この値は胸部X線写真の約12枚分にあたります。
地球上の位置により多少の変動がありますが、すべての人が大体この程度の線量を体にうけています。また、地上よりも高い位置では宇宙に近づくぶん被ばく線量が増加します。たとえば、日本からニューヨークまでの飛行機での往復で約0、18mSv(胸部写真約1枚分)増加します。

以上、簡単に被ばく線量についてまとめました。検査に使われる線量については検査内容
によって変動がありますが、ごく少ない放射線量で検査を行っています。ただ、必要以上の
被ばくは患者様の不利益でしかないので、適正な放射線管理を心がけることが大切だと考えております。