新人看護師と共に考えながら共に育つ指導者の『共育』このページを印刷する - 新人看護師と共に考えながら共に育つ指導者の『共育』

2016年2月26日掲載

教育担当看護師長 林 由美子


教え方の講義を受けています
 看護部では、新人看護師と共に、新人看護師を支援する指導者の育成にも力を入れています。そこで、初めて指導者になる看護師の研修について紹介したいと思います。
 当院は、新人看護師を先輩看護師全員で協力して教える全員参加型支援体制をとっており、さらに一人の新人看護師に一人の先輩看護師が1年間相談者として関わります。この先輩看護師には概ね3年目くらいの看護師がなることが多いです。この年代に指導者を任せる理由は、新人看護師だった2年前の気持ちを容易に思いだせるため、新人看護師に近い立場で思いを汲み取れるからです。教えるということは、自分が理解・修得していなければできないため、指導者は、新人看護師に教えることで自分自身の知識や技術の向上が図れます。一方的に教えることではなく、共に考えながら共に育つ『共育』という姿勢を大切にしています。
 はじめて指導者になる看護師は、年4回の指導者研修を受けながら、病棟での新人指導に参加します。新人看護師入職前の2月から、新人看護師を迎える準備のための研修が始まります。1回目は新人看護師の特徴や年間の指導スケジュール、新人看護師が早く職場に適応するための接し方など、新人看護師を迎える準備をします。

1年の成長を発表しています
 新人の成長の時期に合わせて、就職1か月後、半年後、10か月頃に指導者研修を行い、教育的な関わりについて考えるとともに、指導者同士で学びや思いを共有しています。
 1月12日に行った4回目の研修では、1 年間を振り返り、成長したことについて話し合いました。新人看護師への指導を経験し、相手に合わせて説明するようになった、指導することで知識等のあいまいな点がわかり再学習する機会となったなど、新人指導をとおして、指導者自身の看護技術や、看護に対する考えも深めることができていました。1年間大変だったと思いますが、新人さんと共に大きく成長しました。
 看護部全体で「ともに学び」「みんなで考え」ながら、当院の理念である、良質な医療の提供を通して、患者さんの健康を支え、地域社会に貢献していきたいと思います。