
スタッフ
- リハビリ科医師 3名
- リハビリ診察医 4名
- 理学療法士 6名
- 作業療法士 3名
- 言語聴覚士 2名
リハビリテーション・サービスの概要
当院は、呼吸器疾患の高度専門医療施設です。当科では患者様の要望に応え、理学療法士、作業療法士、言語聴覚療法士が以下のサービスを提供しております。
1)呼吸リハビリテーション
慢性呼吸器疾患(COPD、肺結核後遺症、間質性肺炎、塵肺、肺癌など)を抱えた患者様は息切れが強く、出歩くことも少なくなり、徐々に筋力が低下します。このような方々に筋力・持久力の強化を目的としたトレーニングや、自主トレーニングの指導などの運動機能回復訓練を行います。また、「省エネ動作」を身につけていただくなど、日常生活をより楽に、より快適に過ごしていただけるような生活方法を体得していただきます(日常生活動作訓練)。
2)がんリハビリテーション
当院に入院しておられる肺がん患者様とご家族が少しでも痛みや不安が少なく、楽に、安心して生活していただけるよう、より効果の高いリハビリテーション技術を集めて治療し、援助させていただきます。
3)摂食・嚥下リハビリテーション
「飲む」、「食べる」といった日常の「基本中の基本」の動作が困難な患者様が少なからずおられます。このような障害は栄養の障害や誤って気管に食物などが入り込むことで病気の悪化をもたらすだけでなく、「楽しみ」としての食事も奪われる点で、ご本人にとっては大変つらい障害です。当科では、必要に応じて嚥下造影(VF)という専門的な検査方法も用い、医師がより詳しく診断して立てた治療計画に沿い、安全で確実な嚥下訓練を行います。
理学療法、作業療法、言語聴覚療法の概要
◆理学療法の概要
理学療法士は、医師の指示のもとに運動や、熱、力、マッサージなどを使って痛みを軽くしたり筋力を強くして、患者様が楽に動作できるようになるためのお手伝いをします。
1)呼吸器疾患の理学療法
呼吸器疾患の患者様の一番の問題は息切れです。肺に障害があると息切れのために十分に動くことができなくなり、運動不足になります。その結果、筋肉の力も衰えます。このように息苦しいから動かない、という状態は筋力や日常生活能力の更なる低下という悪循環を引き起こします。
息切れ、咳、痰などが強い患者様が、より楽に動作し、より自立した生活を送れるよう、筋力など運動機能の改善、効率のよい呼吸法や動作法、痰の出し方などを練習します。

運動療法
2)がんの理学療法
がんは様々な症状を起こしますが、痛みや呼吸困難は代表的なものの一つです。痛みの中には薬物が効果の高いものの他、非薬物療法と呼ばれる理学療法などによって効果がみられる場合もあります。また、関節の運動範囲の制限や筋力の低下を可能な限り食い止め、患者様が可能な限り自立に近い生活ができるよう、援助します。

◆作業療法の概要
作業療法士は、折り紙や革細工などの手工芸を用いて筋力増強や手先の細かな動きの練習を行ったり、座位や立位で輪投げやキャッチボールを行うことでバランスや持久力向上を図るなど、さまざまな活動を通じて身体機能・日常生活活動・心理、認知機能・職業関連の活動能力に働きかけ、食事やトイレ、更衣といった身の回りの動作や家事動作、職業活動やなど社会的な場面での動作能力の改善を援助します。
また、自宅で患者様やご家族が生活しやすいように動作や介助方法の指導や、福祉機器の導入など家屋環境の調整も行います。

1)呼吸器疾患に対する作業療法
慢性呼吸器疾患の患者様では、着替えや入浴など毎日の生活の中で行う身の回りの動作でも息切れを感じることが多くみられ、その理由としては動作方法や動作中の呼吸の仕方、家具の配置や道具の選択などの問題が考えられます。作業療法では患者様から身の回りの動作での息切れの有無をお伺いし、実際にその動作を確認して動作方法を変更したり環境を改善することで息切れを軽くして、日常生活が楽にできることを目指します。
またその方に適した活動を実施することで体力や持久力を向上させながら、呼吸機能の改善を図ります。
2)肺がんに対する作業療法
肺がんの患者様に対する作業療法は、病気による呼吸器症状や様々な痛みに配慮しながら日常生活動作をできるだけ楽に過ごして頂けるよう、援助させていただきます。また治療のための安静期間が長いためにおこる体力や持久力の低下を予防したり、改善したりすることを目的にさまざまな援助を行います。入院中の患者様が自宅に外泊される場合にはそのために必要な準備についてご相談にのったり、退院準備のために自宅を想定した動作の練習なども行います。

日常生活動作訓練室
◆言語聴覚療法の概要
言語聴覚士は呼吸器疾患をはじめ様々な疾患によって生じた飲み込みの障害やコミュニケーションの障害でお困りの方のお手伝いをします。
このような症状で悩んでおられませんか? リハビリによって改善するかも知れません。まずはご相談ください。
- ごはんや飲み物が飲み込みにくい、むせる
- 声が出しにくい、かすれる
- ことばがはっきりしない
- 言いたいことばが出てこない など
1)飲み込みの障害(摂食・嚥下障害)
呼吸器疾患をはじめ様々な要因によって食べ物を飲み込みにくくなることがあります。当院ではこのような患者様に対し、言語聴覚士をはじめ医師・看護師・管理栄養士・作業療法士・理学療法士などが連携してリハビリテーション・サービスを提供しています

嚥下訓練
◇ 嚥下造影検査(VF検査)◇
飲み込みの様子は外からは見えません。この検査では、食物が口から食道に入るまでの動きをレントゲン撮影で連続して記録します。この結果を参考に、食事形態の調整や食べる際の姿勢を調整したり、リハビリテーションの方針を検討したりします。

嚥下造影検査(VF検査)
2)コミュニケーションの障害
胸部疾患に対する手術、気管切開術後、人工呼吸器の装着、腫瘍の圧迫、脳卒中などによってことばの障害 (例:声が出せない・出しにくい・かすれる ことばがはっきりしない・言いたいことばが出てこない など) がおこることがあります。それぞれのことばの障害の原因を考え、コミュニケーションの援助を行います。

電気咽頭によるコミュニケーション訓練
食べられないことやコミュニケーションがうまくとれないことは大変なストレスになります。言語聴覚士は食事や会話を通して少しでもみなさんの生活の質を上げるお手伝いができるよう取り組んでいます。
