
私たちは、胸部疾患診療を中心とする高度専門医療施設として、
高度で良質な医療を提供すると共に、常に患者さまの権利を尊重し、
安心・安全で納
得いただける医療を目指します。
■ ご 挨 拶
独立行政法人国立病院機構
近畿中央胸部疾患センター院長
林 清二
近畿中央胸部疾患センターは胸部疾患診療全般にわたる高度な医療を提供してきました。今後もみなさまに支持される
高度専門医療施設として運営して参ります。2010年4月私が院長就任後の一年間の成果と今年度の診療の展開を
ご報告いたします。
【2010年度の成果】
診療機能の向上:上位の看護人員配置(10対1看護基準)を達成し、診療の質を向上いたしました。あわせて
業務効率化の徹底と収支改善を実現いたしました。この努力が医療機器更新、診療の電子化の推進が可能とし、
一層の診療の質向上を目指します。昨春の新体制移行時の病棟集約の際、地域の患者さんや先生方にはご不便を
おかけしましたが、新体制を円滑に運営できるようになりました。ご理解ご協力に感謝いたします。
肺がん診療の充実:肺がん診療の中心施設としての使命を果たすため大阪府癌拠点施設の認定を受け、
核磁気共鳴画像装置(MRI)と放射線治療に用いるリニアック装置を更新しました。
医療スタッフの充実:医師、看護師不足が社会問題となっており、当院もその例外ではありませんが、
大学との連携に加え、高度の専門性を持つ医療職のための教育施設としての実績を全国に情報発信し意識の高い
医療技術者の獲得に努めています。昨年度病理医、内科医師、薬剤師、看護師の増員を行いました。
地域医療連携の強化:堺市医師会が主導する肺がん地域連携パスと慢性閉塞性肺疾患(COPD)地域連携パスに
積極的に参加しています。地域連携パスとは病気の状況の変化に応じて最適の受診先を選択するため、専門施設と
診療所が情報を共有するシステムです。パスを介して身近で通院が容易な診療所と当院の充実した検査、入院設備を
緊密に連携させ、双方のもつ利点を最大限に生かすことを目指しています。
呼吸器難病克服への貢献:呼吸器難病の新しい治療を開発するために当院は臨床研究センターを併設しています。
昨年、難病治療の国際共同治験で大きな成果をあげました。当院の診療・臨床研究は学会発表、論文、新聞記事の形で
公表していますが、これらの成果をホームページでご覧いただくことができます。
災害医療への貢献:2011年3月11日、東北関東地方を大規模な地震が襲い、国立病院機構に属する多くの施設も被災
しました。日ごろから緊密な連携を取り合っている機構のネットワークを活かし、看護師、医師等の派遣要請に応じ、
医療物資の供給、当該地区の患者さんの受け入れの体制を整えました。長期の支援が必要な大規模災害からの復旧に継続的に
協力していきます。
【2011年度の展開】
乳腺外科の開設:2011年4月より乳腺外科医を新たに1名招聘し新たな診療部門を開設し、胸部疾患、悪性疾患の高度専
門施設としての当院の機能をさらに充実することが可能となりました。堺市は乳がん患者数に対し、専門的な医療を提供できる
施設が不足しています。当院にとって新しい診療分野ですが、肺がん診療で当院が培ってきた内科、外科、放射線科、病理、
看護、検査の各分野の技術を生かし、緊密な連携を図りつつ高い水準の医療を市民の皆さんに提供できるものと考えています。
放射線治療部門の充実:2011年4月より常勤放射線治療医を招聘し肺がんや乳腺腫瘍治療部門を強化いたします。
内科部門の充実:2011年度は内科医師6名を増員し、よりゆとりのある診療を実行いたします。
市民公開講座開催:呼吸器の領域には患者さんの数が少なくないのに意外と実態が知られていない病気として、間質性肺炎や
タバコが原因の慢性閉塞性肺疾患(COPD)が挙げられます。呼吸器の病気を知り、みなさんにより健康な毎日を送っていただくために、
市民公開講座開催を準備中です。今年度は6月以降計3回を予定しています。詳細が決まり次第このホームページ等でみなさんにお知らせ
いたします。
医療者向け各種研修・研究会開催:今年も院内外で医療者を対象とした各種の研修・研究会を主催いたします。研修医を対象とした
恒例のPRIME SEMINARは6月開催を予定しています。また、今年度は看護師実習指導者養成研修が当院を会場として実施いたします。
詳細は順次ホームページ等でお知らせいたします。
当院は公費に依存しない自立した経営を実現しています。国立病院機構には不採算であるが社会に不可欠な医療の実施が求められおり、
当院は結核診療の基幹施設としてその使命を果たしてきました。昨年の事業仕分けは結核診療で生ずる赤字を補填するために国から当院が
受領していた唯一の交付金の打ち切りを決定しました。今後、一層厳しい病院運営が求められますが、課せられた使命を高い水準で遂行する
ため一層の努力を行ってまいります。ご理解、ご支援をよろしくお願いいたします。
2011年4月
ロゴマークの説明
緑・赤・青の三層になった、一見鍵穴の様にも
見える大仙陵を図案化した絵の下部に、三重
の白い同心円が重なって描かれています。
上部にゴシック体の英字でKCMCの4字が、
同じく絵柄に重なって描かれています。
私ども国立病院機構に属する各施設は、地域
に根ざし、地域に生きることをモットーとする、
とされています。従って、当院が存立する堺を
象徴する事物として、世界に誇れる仁徳陵を
マークの基礎絵としました。三色は、機構
病院が業務上で重視すべき、4本の柱のうち
診療・研究・教育研修を表し、三重の同心円
は、残る情報発信を象徴的に表しております。
KCMCの4文字は、Kinki-chuo Chest
Medical Center の頭文字で病院名を表し
ました。