
ごあいさつ
2004年に世界保健機構(WHO)より当臨床研究センターがWHO関連施設として選ばれた。すなわち当臨床研究センターはWHO STOP TB Partnershipとして選ばれる栄誉を得た。さらに、同2004年にWHO STOP TB VACCINE MEETING MEMBERに選出され、WHOのヒノキ舞台で発表し、我々が開発した新しい結核ワクチンは世界の最先端の4つの結核ワクチンの一つに選ばれた。さらに、同平成16年度に当臨床研究センターが大阪大学大学院連携大学院に選出され、高レベルの研究センターの評価を得た。
厚生労働科学研究費が我々の大型プロジェクトに対し交付され、極めて高い評価を得ている。すなわち、「輸入感染症としての多剤耐性結核の対策・制御に関する研究」(岡田全司班)、「罹患構造の変化に対応した結核対策の構築に関する研究」(石川信克班の分科会)、「結核菌に関する研究:@多剤耐性結核に対する新たな治療方針の開発、A政策医療呼吸器ネットワークを、利用した、多剤耐性結核患者宿主要因のSNP解析、T細胞免疫解析」(加藤誠也班の分科会)である。さらに、20件の厚生労働省の競争的研究資金の多大な支援を得た。
また、文部科学省科学研究費申請認定を一番最初に受けた施設とし、科学研究費基盤(B)2件「新しい結核ワクチンによる強力な結核感染治療効果とキラーT細胞分化誘導機構の解明」及び「突発性肺胞蛋白症の国際共同疫学調査(稀少肺疾患研究基盤として)」を含む4件の採択を得た(2008年度)。
当院は(結核を含む)呼吸器疾患の準ナショナルセンターとしての高度専門医療施設に指定された。したがって当臨床研究センターは国立病院機構54呼吸器専門医療施設を束ねて緊密なネットワークを作製し、其の核となり共同研究を行い、臨床治験研究はもちろんのこと、世界に誇る日本の最先端の臨床研究を行う使命がある。後述の如く政策医療(【1】結核 【2】肺がん 【3】びまん性肺疾患を含む呼吸不全)の臨床研究を、国外・国内の超一流の多数の研究所・研究者と共同研究を行い、着実に成果を上げつつある。 その証拠、すなわち結核に対する新しいDNAワクチンの開発が厚生労働省より極めて高く評価され、国家プロジェクトである“SARS班”の分担研究者さらには文部科学省の科学研究特定領域の主任研究者としてSARS coronaウイルスに対するDNAワクチン開発の重責を担う光栄を得た。さらにスーパースプレッダー多剤耐性結核の発見は厚生行政の結核病室の個室化に大きなインパクトを与えている。国立病院・療養所臨床研究部評価委員会(平成15年)において、全国臨床研究部・臨床研究センター中、3年連続第1位の評価を得た、輝く当臨床研究センターをさらに発展させたい。
2010年4月
独立行政法人国立病院機構近畿中央胸部疾患センター
臨床研究センター長 岡田 全司
