院長ご挨拶このページを印刷する - 院長ご挨拶

ご 挨 拶

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独立行政法人国立病院機構

近畿中央胸部疾患センター院長
林 清二

近畿中央胸部疾患センターは胸部疾患診療の専門施設です。
当院が得意とする診療分野は呼吸器内科外科疾患全般と関連の循環器疾患です。
当院は地域に根差した高度の医療を提供し、胸部疾患診療に携わる医療人を育成し、さらに独創的な臨床研究の成果を世界に発信することを目標にして、今後もみなさまに支持される専門施設として運営して参ります。
 

 

【昨年の成果と2015年度の展開】

  • 肺がん:昨年の肺がん手術件数は259例(原発性はそのうちの226例)で近畿でトップクラスの手術件数となっています。内科で化学療法(抗がん剤)も精力的に行っており、日本を代表する臨床試験グループに所属し新しい肺がん治療の確立にも努力しその成果は国際的な医学誌に発表しました(参照:論文発表)
    放射線治療は常勤専門医によって331件(肺がん以外も含む)の照射治療を行いました。
    当院は診断から緩和治療までを一貫して行っており、栄養サポートチームなど多職種からなる診療チームが活発に活動し治療成績と生活の質の向上に努力しています。
    さらに、がん患者さんの心身両面の苦痛・苦悩を緩和できるように心療内科医、看護師、薬剤師、心理療法士からなる緩和ケアの2チームが、554例の患者さんの診療に対応いたしました。
    昨年から引き続き緩和ケア内科として組織的に入院、外来、地域医療での継ぎ目のない緩和ケアを強化しております。
     
  • 呼吸器感染症(肺炎や結核など):高齢で重症化しやすい肺炎について急性期の治療と早期退院を目指し、地域医療連携室によって他施設との密接な連携に努力してきました。抗酸菌感染症では西日本の指導的施設となっており、難治例、透析症例にも対応いたしております。
    さらに炎症性疾患の外科療法に対応できる数少ない施設のひとつとして、昨年は24例の膿胸の手術を行いました。
     
  • 慢性呼吸器疾患及び循環器疾患:タバコが原因の慢性閉塞性肺疾患(COPD)や喘息から、間質性肺炎、稀少肺疾患(呼吸器の難病)、肺高血圧症など幅広い分野の診療と臨床研究を展開しています。
    希少肺疾患の指導的病院として新薬承認にむけて昨年から引き続き努力しています。
    【参考】
     ◆ LAMに関するサイト ※新たな治療MLSTSについても記載されています。
     ◆ PAPに関するサイト(患者様・一般向け)
     ◆ PAPに関するサイト(医療従事者向け) ※GM-CSF治療について記載しています。
    職業性肺疾患(じん肺)は当院の主要な診療分野であり、現在社会問題となっている石綿については委託事業として検診をおこなっており、年間416名以上の方々が受診されます。
    重症呼吸不全には呼吸器集中治療室で専門スタッフを中心に呼吸管理をおこなっています。
    昨年度は気胸の手術は53例でした。患者さんにとって負担の少ない胸腔鏡手術でほぼすべてを行いました。
     
  • 臨床研究・治験:新しい医療の開発も当院の重要な使命です。結核ワクチン開発、慢性呼吸器疾患、肺がんに関して国内外の一流の研究施設との共同で基礎的臨床的研究を行い250件の学会報告 (参照:学会発表)、 96編の論文発表(うち英文46編)(参照:論文発表)を行いました。
    新しい薬剤開発に欠かせない治験遂行は高い臨床レベルの証しでもあります。
    昨年は46件の治験(参照:治験実績)を実施しました。
    製薬企業が主導する治験だけではなく、医師主導治験や先進医療評価制度を利用した臨床試験にも積極的に取り組んでいます。
     
  • 医学教育:呼吸器疾患診療に携わる医師、看護師等の医療スタッフの育成は専門施設の使命であり、教育の充実は診療レベルの向上にもつながると考えています。
    医師初期研修には協力型(大阪労災病院、大阪南医療センターを管理型病院とする)として参加しており、研修医による逆評価で当院の教育体制は高い支持を得ました。
    研修希望者の見学は常時受け入れ、毎年夏には研修医を対象とするセミナーも開催しています
    医師は公募により広く受け入れており、現在は23大学と多様な出身の医師が勤務し、切磋琢磨しています。
    呼吸器専門の当院を知っていただくために、医師の見学は常時受け付けています(参照:後期研修医募集)
    英語で討議する抄読会等若手医師が自発的に始めた研究会も盛んです。
    さらに当院で研修する医師や看護師の期待に応えるため、昨年から教育に関わる医師を専任として体制を強化いたしました。
     
  • 看護部門:新人の夜勤開始時の負担軽減に配慮した教育計画を策定し、呼吸器看護のエビデンス確立をめざしています。
    認定看護師は現在ガン性疼痛看護2名、感染管理2名、緩和ケア療法2名、慢性呼吸器疾患看護2名が在籍し、さらに新規認定を目指す看護師に受講を勧めています。
     
  • 他施設との連携:患者さんの病状にあわせて診療所と専門病院の間の切れ目のない診療が可能になるよう慢性閉塞性肺疾患(COPD)と肺がんのクリニカルパスを作成し、堺市医師会との連携の強化を図ってきました。
    昨年度のセコンドオピニオン受け入れは52件で、患者さんが良い選択をしていただけるように専門施設の立場から呼吸器診療の標準的治療と新しい治療に関する情報を提示いたしました。
     
  • 政策医療を担う公的な病院として、高水準の医療は言うまでもなく、医療資源の効率的な活用による健全経営は当然の責務と考えています。
    これも各職域の努力の結果と考えています。今年度も職員一同努力いたします。
    どうぞ近畿中央胸部疾患センターをよろしくお願いいたします。
  • 2015年10月
     

    ロゴマークの説明

    近畿中央疾患センターロゴマーク

     緑・赤・青の三層になった、一見鍵穴の様にも見える大仙陵を図案化した絵の下部に、三重の白い同心円が重なって描かれています。上部にゴシック体の英字でKCMCの4字が、同じく絵柄に重なって描かれています。私ども国立病院機構に属する各施設は、地域に根ざし、地域に生きることをモットーとする、とされています。従って、当院が存立する堺を象徴する事物として、世界に誇れる仁徳陵をマークの基礎絵としました。三色は、機構病院が業務上で重視すべき、4本の柱のうち診療・研究・教育研修を表し、三重の同心円は、残る情報発信を象徴的に表しております。KCMCの4文字は、Kinki-chuo ChestMedical Center の頭文字で病院名を表しました。