院長ご挨拶このページを印刷する - 院長ご挨拶


院長 林清二
近畿中央胸部疾患センターは胸部疾患診療の専門施設で、診療分野は呼吸器内科外科疾患全般と関連の循環器疾患です。

当院は地域に根差した高度の医療を提供し、胸部疾患診療に携わる医療人を育成し、さらに独創的な臨床研究の成果を世界に発信することを目標にして、今後もみなさまに支持される専門施設として運営して参ります。

当院の新しい動きと各診療分野をご紹介します。

当院の新しい動き

新病棟
当院では2018年秋に新病棟のオープンを予定しています。

病棟設備が一新されることに加えて緩和ケア病棟を新設し、呼吸器専門施設としての機能を一層充実させます。

当院の診療分野

肺がん

肺がん外科手術*は日本有数の症例数を実施しています。
内科的治療は、最近の薬剤の目覚しい進歩(分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬など)を取り入れており、外来治療に重点が移行し、入院期間は以前と比較して短縮しています。
新しい抗がん剤の臨床試験も活発に行っています。

さらに新しいIMRT(強度変調放射線治療)という放射線治療装置の導入を予定しており、正常細胞を傷つけずにがんに集中的に照射できる治療が可能となります。
がんは長く付き合う病気に変化してきています。

当院では病気になる前の生活を可能な限り維持できるように、院内に併設するがん相談支援センターと連携を取りながら診療を進めてまいります(参照:呼吸器腫瘍内科呼吸器外科)。 

呼吸器感染症(肺炎や結核など)

高齢で重症化しやすい肺炎について急性期の治療と早期退院を目指し、地域医療連携室によって他施設との密接な連携に努力してきました。
抗酸菌感染症では西日本の指導的施設となっており、難治例、透析症例にも対応いたしております。
さらに炎症性疾患の外科療法に対応できる数少ない施設のひとつとして、手術が必要な膿胸にも対応いたします。

慢性呼吸器疾患及び肺疾患に伴う循環器疾患

タバコが原因の慢性閉塞性肺疾患(COPD)や喘息から、間質性肺炎、稀少肺疾患(症例数の少ない呼吸器の難病)、肺高血圧症など幅広い分野の診療と臨床研究を展開しています。
重症呼吸不全には呼吸器集中治療室で専門スタッフを中心に呼吸管理をおこなっています。
喀血に対して血管内に挿入したカテーテルを使って出血を止める治療(BAE法)を再開しました。
当院は希少肺疾患の新しい薬の臨床試験を主導してきた努力が実り、保健適用される標準的な治療とすることができました。

【参考】
 ◆ LAMに関するサイト ※新たな治療MLSTSについても記載されています。
 ◆ PAPに関するサイト(患者様・一般向け)
 ◆ PAPに関するサイト(医療従事者向け) 

職業性肺疾患(じん肺)

当院の主要な診療分野であり、社会問題となっている石綿については委託事業として検診をおこなっており、年間400名以上の方々が受診されます。
さらに各種の補償に必要な書類作成にも対応しています。

多職種で構成される医療チーム

緩和ケアチーム、感染コントロールチーム、栄養サポートチーム、呼吸ケアサポートチーム、褥瘡対策チームといった職種横断的に構成された診療チームが活発に活動し治療成績と生活の質の向上に努力しています(参照:医療安全・チーム医療のページ)。

それぞれのチームは目的に応じて医師、歯科医師、看護師、多職種、薬剤師、心理療法士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などが構成メンバーとなっています。

臨床研究・治験

新しい医療の開発も当院の重要な使命です。

結核ワクチン開発、慢性呼吸器疾患、肺がんに関して国内外の一流の研究施設との共同で基礎的臨床的研究を行い多数の学会報告 (参照:学会発表)、英文邦文の論文発表(参照:論文発表)を行っています。
新しい薬剤開発に欠かせない治験遂行は高い臨床レベルの証しでもあります。
多数の治験(参照:治験実績)を実施しています。
さらに製薬企業が主導する治験だけではなく、医師主導治験や先進医療評価制度を利用した臨床試験にも積極的に取り組んでいます。

看護部門

新人の夜勤開始時の負担軽減に配慮した教育計画を策定し、呼吸器看護のエビデンス確立をめざしています。
認定看護師はガン性疼痛、感染管理、緩和ケア療法、慢性呼吸器疾患が在籍し、さらに新規認定を目指す看護師に受講を勧めています(参照:看護部ページ)。

医学教育

呼吸器疾患診療に携わる医師、看護師等の医療スタッフの育成は専門施設の使命であり、教育の充実は診療レベルの向上にもつながります。
医師初期研修(大阪労災病院、大阪南医療センターを管理型病院とする協力型)として参加しています。
新専門医制度には内科専門医連携施設、外科専門医制度修練施設として対応しています。

当院で研修を希望される医師に当院を知っていただくために、見学は常時受け付けています(参照:後期研修医募集)。

政策医療を担う公的な病院として、高水準の医療は言うまでもなく、医療資源の効率的な活用による健全経営は当然の責務と考えています。
これも各職域の努力の結果と考えています。今年度も職員一同努力いたします。
どうぞ近畿中央胸部疾患センターをよろしくお願いいたします。

2018年3月