ご挨拶このページを印刷する - ご挨拶

2015年2月6日掲載

院長

本家 一也

 当院の元は陸軍の傷痍軍人療養所で、戦後は石川県における結核外科治療の中心的な国立療養所となり、一時は800床を運用していました。このため敷地は東京ドーム4杯分と広大ですが、現在、その半分はニセアカシアの森となっています。昭和50年ごろからは結核患者さんが減少し、これに伴い、重症心身障害、神経難病などの長期入院治療を開始しました。その後、結核病棟は廃止され、平成15年には国立病院、療養所の再編により国立山中病院と統合され、障害児・者医療に加え、一般病院の診療機能も加わりました。現在は独立行政法人化され、全国各地で143の病院を運営する国立病院機構の病院となっています。
 当院の特徴はセーフティネット系の慢性疾患の診療機能に加え、外科、整形外科などの一般急性疾患の診療機能を持っていることであり、慢性期の患者さんの合併症、併発症を院内で治療することが可能です。医療技術の進歩に対応していくためにも、この特徴を大事にし、継続、発展させていきたいと思っています。
 医療の状況や当院の診療機能自体が変化してきていることから、平成26年4月院長交代を機会に、病院の理念を「一人ひとりの人生を大切にする医療を実践します」に変更しました。私たちが係わっている患者さんの多くは自己決定や意思表示が困難な状況にありますが、スタッフ一同この理念のもとで、これらの患者さんに対しても、ご本人、ご家族の意思を伺いながら、心や感情に気を配った診療ができるように努めています。
 昨年4月から消化器内視鏡センター、内科外来、手術体制などを見直し、診療機能の強化を行うと共に、交流会、公開講座の開催など地域との連携推進にも取り組んできました。今後は、内科、リハビリ診療の拡充、障害者外科入院治療、障害児者歯科治療などに取り組み、さらに診療機能を強化すると共に、病棟の更新築を行い、治療、療養環境の改善を図っていきます。
 一方、加賀市では高齢者が増加していき、5年後には65歳以上の人口が37%に達すると予想されています。健康な高齢者を目指して、抗加齢活動や成人疾患の予防、早期発見の強化が必要と思われることから、高齢者手帳や抗加齢ドックなどの新たな手法を用いた活動に地域と共に取り組んでいきたいと思っています。
 来年4月、加賀市統合新病院が急性期医療の病院として開院しますが、加賀市にあるもう一つの公的病院として当院は亜急性期、慢性期の医療を担っていく役割があると自覚しています。この役割が果たせるように努力していきますので、これからもご支援、ご鞭撻のほどをよろしくお願いいたします。



平成27年2月吉日
国立病院機構石川病院 院長 本家一也