救命救急から慢性期まであらゆるニーズに対応するハイブリット型病院

独立行政法人 国立病院機構 北海道医療センター
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はじめに

睡眠時無呼吸症候群睡眠時無呼吸症候群は日中の眠気を伴うことが多く、安全管理の面から、社会的に関心を持たれるようになりました。しかし、近年、睡眠時無呼吸症候群が、高血圧・狭心症・心房細動・心臓突然死・脳梗塞・心不全の発症や進展に悪影響を及ぼしていることを示す事実が次々と明らかになってきています。重症な睡眠時無呼吸症候群が心血管死亡を増加させ、CPAPによる治療が将来の心血管死亡を予防できることが明らかになるにつれ、循環器診療を担当する医師は睡眠時無呼吸症候群のマネージメントに関与する必要が増しています。眠気を伴わない睡眠時無呼吸症候群でも高血圧や糖尿病と同じように、将来の心血管イベントを防ぐために治療する必要があるのです。

睡眠時無呼吸症候群とは?

SAS: Sleep Apnea Syndrome

睡眠時無呼吸症候群とは?睡眠時無呼吸症候群とは睡眠中に呼吸が弱くなったり止まったりを繰り返す病気です。正確に言うと「10秒以上続く無呼吸(低呼吸)が、睡眠1時間あたり平均5回以上認められる状態」で、睡眠1時間あたりの無呼吸と低呼吸の合計の回数(AHI)が15~30未満を中等症、30以上を重症と判定します。 呼吸の停止と再開の度に患者さん本人にはほとんど気づかない目覚め(脳波上の覚醒)が起こり、熟睡できていません。そのため、朝になっても疲れが取れていなかったり、眠気が残っていたりします。 また、無呼吸の間は肺での酸素の取り込みと二酸化炭素の排出が止まるため、血液中の酸素不足や二酸化炭素の貯留が繰り返され、これがさまざまな臓器に対し悪影響を及ぼします。高血圧や虚血性心疾患、脳血管障害、糖尿病などの生活習慣病が高率に合併するということも報告されています。 これらの無呼吸・低呼吸は多くの場合、空気の通り道である気道が部分的あるいは完全に閉塞してしまうことにより起こります。小顎、下顎後退、扁桃肥大、肥満に伴う上気道軟部組織への脂肪沈着などの形態学形態学的異常や、睡眠や加齢による上気道筋の緊張の低下などによる機能異常が単独、または複合して睡眠時無呼吸症を引き起こします。

睡眠時無呼吸症の症状として

睡眠時無呼吸症の症状として主な症状として、日中の眠気やいびき、睡眠中の無呼吸(家族の目撃による)などがあげられます。 その他の症状として、起床時の頭痛、口の渇き、熟睡感がない、集中力の低下、朝方の胸やけ、夜間苦しくて目を覚ます、睡眠中の体動が多い、夜間頻回にトイレに起きるなどがあげられます。 中等度以上の睡眠時無呼吸は無治療のまま放置すると予後が不良であると報告されていますが、CPAP療法などにより適切に治療すると予後は改善しますので、睡眠時無呼吸症が疑われる方には病院受診をお勧めいたします。