救命救急から慢性期まであらゆるニーズに対応するハイブリット型病院

独立行政法人 国立病院機構 北海道医療センター
文字サイズ
  • 小
  • 中
  • 大

女性のページ

子宮腺筋症

子宮腺筋症と言われました。
手術はむつかしいと説明を受けましたがどういうことでしょうか?

子宮腺筋症という病気は子宮内膜症のひとつの形といわれていて、子宮内膜症が卵巣やお腹の中ではなく子宮の筋肉の中にできたものが子宮腺筋症と呼ばれます。(子宮内膜症の項参照)
他の子宮内膜症と同じように、月経のタイミングに一致して子宮の筋肉の中の病変から出血することでだんだん子宮は腫れあがり、月経痛や月経の増加を引き起こします。こうしてみると症状も子宮が腫れることも子宮筋腫と似ているように思いますが、大きな違いは、筋腫が境界のはっきりしたこぶであることに対して、腺筋症は正常の子宮筋層との境界が非常にわかりにくいということです。このため特に正常の子宮を残して病変だけを摘出する手術については、子宮筋腫よりも出血量も多く難易度が高い手術になります。また病変が残存し再発する可能性も高くなります。しかし事前にしっかりと内診や超音波検査、画像検査で病変の部位を確認し、手術のシミュレーションを行うことによって、当院ではほとんどの腺筋症症例に対して腹腔鏡で腺筋症の病変のみを摘出する手術を行い、良好な手術成績をあげています。