泌尿器科前立腺肥大症

まずは薬物療法から開始しますが、効果不十分な症例に対しては手術療法も検討させていただきます。当院では灌流液に体に負担の少ない生理的食塩水を使用できるバイポーラによる経尿道的前立腺切除術(TURisP)に加えて、2016年1月より経尿道的ホルミウムレーザー前立腺核出術(HoLEP)を開始いたしました。本術式は肥大した腺腫を外線からレーザーで止血しながら、塊としてくり抜く手術で、従来のTURPが少しずつ腺腫を削るのに対して、出血量が少なく、大きな腺腫に対しても適応できるのが特徴です。さらに削り残しが少なく、術後の排尿状態の改善もよく、再発が少ないのも大きな特徴です。

HoLEP 経尿道的ホルミウムレーザー前立腺核出術

従来の経尿道的前立腺切除術(TURP)では内視鏡を尿道から挿入し電気メスで少しずつ切除していましたが、HoLEPでは内視鏡を尿道から挿入し前立腺の内腺と外腺の境界にレーザーを当てて血管を焼きながら内腺をくり抜きます。そのため従来の手術に比べ出血量が少なく、かつ内腺の削り残しが少ないため再発が少ないのが大きな特徴です。また従来の手術が非電解質を灌流液としていたため低ナトリウム血症という合併症が問題でしたが、本術式では生理食塩水を使用しますのでその合併症は起こらず安全で、従来開腹手術を要していた大きな前立腺肥大症にも対応可能です。

HoLEPと従来のTURPの違い

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HoLEPの手順

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