第12回健康講座このページを印刷する - 第12回健康講座

第12回健康講座

○ 講 師: 国立療養所青野原病院院長 西岡 文三
○ 演 題: 『乳癌は怖くない』
○ 日 時: 平成13年9月20日(木) 14:00~15:30
○ 場 所: 病院内理学療法室・訓練棟内

乳癌は日本人女性には比較的少ない癌でした。しかし、最近増加しています。今では日本人女性の癌で一番多い癌であり、今後ますます多くなるといわれています。これは、日本の食習慣が西洋化してきて動物性蛋白質、脂肪を多く摂る様になったことも一つの原因ですが、女性が社会進出し、晩婚となり、あまり出産しなくなったためだと考えられています。また乳癌は遺伝的素因が非常に関係する癌ですので、母親や姉妹に乳癌のあった人は乳癌になる可能性は高く、とくに気をつける必要があります。

しかし、乳癌は体の表面にありますので、自分で気を付けていれば早期に発見出来る癌です。毎月自己検診をして、乳房にしこりがないか、乳頭から分泌物はないかを調べることが必要です。もし、しこりなどがありましたら、すぐに専門医に受診してください。早期に発見できれば、最近では、以前の様な乳房を全部切り取ってしまう手術ではなく、乳房を残して、癌だけ取り除く手術(乳房温存手術)で十分な効果がある事が分かってきました。要は早く見つけることです。

乳癌の自己検診法はつぎの図に示されています。こうして自分自身がしっかりと気をつけて早期発見ができれば、乳癌は決して怖い病気ではありません。