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花粉症研究室


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花粉観測の歴史と花粉採集法

 国立病院機構相模原病院では、1965年から病棟の屋上で46年間にわたり花粉飛散数の計測を継続しており、貴重なデーターが蓄積されています。

 当院の周辺に大きな建物は見当たらず、屋上からの見晴らしはとてもよく、花粉採集に適している場所です。 花粉はダーラムサンプラー(重力法)、バーカードサンプラー(体積法)を用いて年間通じて採集し、20種類以上の花粉を同定計測しています。

 ダーラムサンプラーで計測した花粉飛散数のデーターは、一部ホームページまたは院内のポスターで公開しています。また春のスギ花粉飛散期にはリアルタイム花粉モニターも始動しており、環境省花粉測定システム「はなこさん」で見ることができます。下の写真は花粉の採集器(サンプラー)です。


ダーラムサンプラー(重力法)
バーカードサンプラー(体積法)
ワセリンを塗布したスライドガラスを24時間靜置し、自然落下した花粉を染色後、同定して計測する方法である。
1平方センチメートルあたりの花粉数(コ/cm2)で表す。
 
空気を吸引口からポンプで吸引(10L/分)し、本体のドラム(1時間に2mm回転する)に貼付したテープにトラップされた花粉を染色後、同定して計測する。
1立法メートルあたりの花粉数(コ/m3)で表す。

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相模原市における主な花粉の飛散期間

 相模原市はいわゆる首都圏内にあり、都市化の波は近隣の植物分布 を著しく変えてきました。 病棟屋上の観測地点から望む周辺は草木の緑が激減し、近在の群生林も少なくなってきています。 しかしなお所々に森林が守られ、山の緑も残されています。 花粉飛散の年次変動では、そのような環境の移り変わりが大きく影響しています。

 観測地点における花粉症の原因となる主な花粉の飛散期間を下のグラフに示します。

 わが国で花粉症といえばスギ・ヒノキ花粉症の患者さんが大多数を占めますが、観測地点で最も飛散数が多いのはスギ花粉で2月中旬より本格的に飛散を開始して3月中に最大飛散日があり4月の中旬には終息に向かいます。ヒノキ花粉はスギ花粉より約1ヶ月遅れます。またその他の花粉による花粉症も重要であり、その代表がカバノキ科の花粉で、飛散数は少ないのですがスギ・ヒノキ科の花粉と同時期に飛散しています。相模原地区ではカバノキ科の花粉の多くはハンノキで、特に公園や街路樹としてよく見かけます。カバノキ科の特徴は、新鮮な果物、特にりんごやなし、キウイやメロン、パイナップルなど口腔アレルギーと深い関係があり、食べた後に口の周りや目の周りがかゆくなり、重症なかたは呼吸が苦しくなり、アナフィラキシーといわれる症状が起こります。

 一方、草本花粉(草系の花粉)は宅地化などによる草原の減少により飛散数も減少傾向にありますが 、イネ科は種類が多く5月ごろから10月頃まで飛散が続きます。また8月から9月にかけてはブタクサやヨモギも飛散しています。

 スギ、ヒノキ花粉の飛散数は年度によって大きく変動しますので、また今後どのような花粉が飛散するのか観察していく必要があります。

相模原市における主な花粉の飛散期間
相模原市における主な花粉の飛散期間
(国立病院機構相模原病院病棟屋上の観測地点における)
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最新情報

 5月の連休も終わりスギ花粉、ヒノキ科花粉の飛散がほぼ終了しました。スギ花粉の初観測日は1月4日、飛散開始日は2月9日、最大飛散日は3月15日で1,025個/cm2、4月20日が飛散終了日となり、例年より20日ほど早い終了日となりました。ヒノキ科花粉の初観測日は2月28日、飛散開始日は3月8日、最大飛散日は3月30日で505個/cm2でした。
また5月10日までの累積花粉飛散数はスギ花粉8,516個/cm2、ヒノキ科花粉は4,492個/cm2と平年並みでした。 今年の治療で効果があった方と、あまり効果がなかった方といると思いますが、来年からの治療方針を決定する上で非常に重要な情報となります。治療を受けた方は、今年いつからいつまでどのような症状があり、どのような治療を受けたかを記録し、来年の治療のために情報を伝えてください。またスギ花粉症の治療のひとつに免疫療法と呼ばれる唯一根治を目指す治療法がありますが、一昨年の10月より経口免疫療法と呼ばれる、スギ花粉治療エキスを舌下に2分間含ませることで、今までの注射と替わる治療法が開始になりました。この治療は認定を受けた専門の先生によって受けることができます。
5月以降これから初夏にかけて数は少ないのですがイネ科の花粉が飛散します。イネ科花粉症の患者さんはこれからも注意が必要です。イネ科の代表的な草本はカモガヤ、スズメノテッポウ、ハルガヤなどでとくに河原やあぜちに多く生育しています。これから河原でバーベキューなどの機会が多くなる季節ですが、この時期に症状のある方は注意が必要です。また特に眼の症状や、咳などの呼吸器の症状を起こしやすく、症状のひどい方は専門医を受診してください。

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スギ花粉飛散情報

スギ花粉飛散数

ヒノキ花粉飛散情報

ヒノキ花粉飛散数
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花粉症の原因となる主な花粉

 国立病院機構相模原病院周辺に飛散するアレルギーの原因となる花粉をご紹介します。

【国立病院機構相模原病院周辺に飛散する花粉情報】

スギ
スギの花粉
大きさは直径約30μm
イネ科
イネの花粉
大きさは直径約20~40μm
ブタクサ
ブタクサの花粉
大きさは直径約20μm
ヨモギ
ヨモギの花粉
大きさは直径約25μm


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